【墨彩画の描き方 初級講座 花菖蒲のはがき絵】花菖蒲を鉤勒法で描く

ハガキ絵 花菖蒲

こんにちは。

墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

 

これまで、墨彩画の描き方、ハガキ絵の初級講座では、

チューリップ、椿、白もくれん、紫木蓮と

4種類のお花を描いてきました。

さあ、いよいろ第5弾、花菖蒲を描きますよ。

 

花菖蒲のお花って、形がエレガントで、素敵ですよね。

でも、お花の形は、これまでより複雑になっていますから、

しっかり写生して、お花の構造を理解してから

描いていきましょう!

 

ということで、今回は、

【墨彩画の描き方 初級講座 花菖蒲のハガキ絵】花菖蒲を鉤勒法で描く

というテーマで、お届けいたします。

鉤勒法(こうろくほう)については、

以下のサイトを参考にしてください。

椿を鉤勒法と没骨法の二つの描法で描いてみました

では、以下の順番でご覧ください。

目次

モデルの花菖蒲

今回のモデルは、

東村山市にある北山公園の菖蒲園で撮影した花菖蒲です。

本当にエレガントで美しいですね。

スケッチ

写生をする前に、花菖蒲独特のお花の構造を

じっくり観察しましょう。

実物を観察して、写生するのが、一番ですが、

写真を使う場合は、さまざまな角度から撮影した写真を参考にします。

これは、上から見た写真ですね。

花菖蒲は、側面から見た姿が最も美しいので、

側面を描くことが多いのですが、

構造を理解しておかないと、

下絵の線があやふやになってしまいますので、

お花をしっかり理解した上で描きましょう。

花の種類が異なっても、花菖蒲の構造は変わらないので、

北山公園で撮影した、いろんな花菖蒲の写真を見て、

参考にしてください。

【墨彩画の参考資料】東村山市の北山公園は花菖蒲が見事です!

 

 

今回は、描きやすいように、少しモデルの写真をアレンジして、

こんな下絵を作成しました。

画仙紙のハガキに転写

鉤勒法(こうろくほう)で描く場合は、

にじみの少ない画仙紙のハガキを使います。

ハガキの上に、チャコペーパーを置きます。

 

ハガキの上に、スケッチのハガキ枠を合わせます。

抜けが出ないように、赤いボールペンで、

鉛筆の線をなぞり、はがきに転写します。

 

しまった⁉ 

下絵がハガキの右側に寄りすぎました!

下絵を左に寄せて、もう一枚、転写。

これで良し。右側のハガキを採用しましょう。

面相筆で線描き

転写した線上を、面相筆を用いて墨で線描きします。

彩色①

まず、花菖蒲の特徴である、花びらの中心部の黄色の部分を

面相筆を用いて、鮮光黄で彩色します。

次に、付立筆か彩色筆を用いて、

花びら全体を、胡粉+紫+紅梅で薄く彩色します。

(先に、紫と紅梅を混色して、薄紫に調整しておきます。)

筆全体に胡粉をたっぷりつけた後に、この薄紫を筆になじませ、

花びら全体を薄く塗ります。

ここでは、できるだけ、薄い色で塗ってください。

彩色②

 

上向きの花びら部分を、紫+臙脂を混色したもの(赤紫
で薄く彩色します。

下の萼や葉は、若葉+青瓷を混色したもので薄く彩色します。

彩色③

垂れ下がった花びらの中央部に、紫+群青を混色したもの(青紫
を塗ります。

一旦、筆をきれいな水で洗い、

水を含ませた筆で、先に塗った青紫

中心から外に向けてぼかしながら

全体になじませていきます。

仕上げ

上向きの手前の花びらの外側と中央部を

濃い赤紫で彩色します。

葉の外側を青瓷で彩色します。

下向きの花びらに、面相筆を用いて、

で筋を入れていきます。

この時、筋が太くなりすぎないように、

慎重に線を入れていきます。

注意 筋を入れる場合は、

必ず、花びらの色が乾いてから塗ってくださいね。

ドライヤーで乾かすのもありです!

後は、お好みで微調整してください。

雅印

雅印を押します。

額縁などに入れて飾る

 

いい感じに仕上がりましたね。

まとめ

上の画像の中央に、小さな蜂が飛んでいるのが見えるでしょうか? 超かわいい!

 

さて、今回は、

【墨彩画の描き方 初級講座 花菖蒲のハガキ絵】

花菖蒲を鉤勒法で描く

というテーマで、スケッチの方法や彩色についてなど、

丁寧に解説してまいりました。

いかがでしたか?

このやり方がわかったら、

北山公園の菖蒲園の写真を参考にしながら、

他の花菖蒲についても、ご自分で描いてみてくださいね。

そして、ぜひ、本物の花菖蒲に会いに行ってください。

お花を描くと、お花を見る目が変わり、

お花に対する心情も変わり、心豊かになってきますから。

これからも、一緒に、墨彩画を楽しんでいきましょう。

さて、今回はここまでです。

最後までご覧くださり、ありがとうございました。

次回、またお会いしましょう。