【顔彩で描く蝶の絵シリーズ】旅をする蝶「アサギマダラ」の描き方

こんにちは。

墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

 

今回は、
旅をするチョウとして有名な「アサギマダラ」の

不思議な生態と、その描き方について

お伝えしたいと思います。

 

私は、この蝶々の存在を全く知らなかったのですが、

旅行で訪れた南紀白浜の三段壁付近で、

偶然見かけたのです。

 

つわぶきの花にとまっていたチョウが、

あまりに美しかったので、思わず立ち止まり、

写真を撮ったのです。

一眼レフではなく、スマホで撮ったので、

明瞭じゃありませんね。ごめんなさい。

 

調べてみたら

「アサギマダラ」という蝶々であることがわかりました。

 

そして、驚くことに、このアサギマダラは、

日本列島を上昇気流にのって1000km以上も

大移動することがわかりました。

 

あの小さな、美しい蝶々が、

どうやって1000km以上も旅をするのか、

考えただけでもわくわくします。

 

私は、すっかり「アサギマダラ」に魅了されてしまいました。

 

目次

アサギマダラとは

タテハチョウ科マラダチョウ亜科

 

黒と褐色の羽の中に見える、

薄い浅葱(あさぎ)色の班(まだら)模様が

とても美しい蝶です。

 

どんな旅をしているの?

 

春から夏にかけては、

本州の標高1000~2000メートルの高原地帯を繁殖地とし、

秋になり気温が低下すると、南方へ移動を開始し、

遠く九州や沖縄、さらには台湾にまで海を越えて飛んでいきます。

 

冬の間は、温かい南の島の洞穴で過ごすそうです。

新たに繁殖した世代の蝶が

春から初夏にかけて南から北上し、

本州などの高原地帯に戻るというサイクルです。

 

季節により長距離移動をする日本で唯一の蝶なのだそうです。

 

マーキング調査で判明した驚きの移動距離

 

1980年、全国の有志が、

アサギマダラの羽に油性ペンでマークをつけて放し、

次にそのチョウが見つかったところを結んで

移動経路を調べるという調査が開始されました。

 

このマーキング調査のおかげで、

アサギマダラの移動ルートが解明されてきました。

 

05年10月30日の産経新聞によると、

「東北・関東からいったん紀伊半島に集結し、

一気に喜界島まで飛ぶ。

中には台湾に向けて飛ぶのがいることもわかってきた。」

 

現在の最長飛翔距離は
2011年10月10日にに和歌山県から放たれた

マーキングしたアサギマダラが、

83日後の12月31日に約2500キロ離れた香港で

捕獲されたとのことです。

 

凄いですね。
あの小さな体で、

どうやってそんなに長距離を飛ぶことができるのでしょうか?

 

アサギマダラが移動する理由

 

アサギマダラが、渡りをする理由は、

暑さ寒さに弱いためなのだそうです。

 

春は暑さから逃れるため北へ向かい、

秋には、寒さを避けるために南下すると考えられています。

NHK[ダーウィンが来た!」という番組の中で、
南下の場面では、上昇気流に乗って上に上がり、

次に滑空で前に進むという様子が

カメラに捉えられていました。

 

また番組の中では、アサギマダラは、

長距離移動の際、

海の上で休養しながら海を越えている様子も

捉えられていました。

 

なんて、不思議なチョウでしょう!

まことにもって凄い蝶々です。

アサギマダラの描き方

使った画材

白麻紙ドーサ引き はがき大にカット

絵具
墨  浅葱、胡粉、朱、黄土、鮮光黄、山吹

面相筆、削用筆

 

①写真を元にスケッチした下絵を白麻紙ハガキに転写し、

墨で骨描きします。

②鶯茶緑+青瓷で背景を塗ります。

③ 羽の中の白い模様を胡粉+浅葱で下塗りをします

まだ、新しい動画編集アプリに慣れなくて、

なかなかうまく編集できませんが、

これからも工夫して、

わかりやすい動画を作っていきたいと思います。

もしよろしければ、 youtubeの登録をお願いします。

④ つわぶきの花を塗ります。

花芯は、山吹。

花びらは、鮮光黄+胡粉で塗ります。

今回の主役は、アサギマダラなので、

あまり描きこみません。

 

⑤羽の黒い部分は墨で、

赤い部分は朱+山吹+墨で下塗りをします。

⑥つわぶきの茎は、鶯茶緑で塗ります。

⑦羽の黒い部分を濃い墨で重ね塗りをします。

白い班模様は胡粉+浅葱で、上塗りをして仕上げます。

 

まとめ

 

今回は、

【顔彩で描く蝶々の絵シリーズ】旅をする蝶

「アサギマダラ」の面白い生態と

「描き方」について解説いたしました。

 

いかがだったでしょうか?

今回は、ここまでです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

また次回、お会いしましょう。