【自然療法の話】自然治癒力と心の驚くべき関係とは?

こんにちは。

墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

今回は、

「自然治癒力」と心の関係について、

お話しようと思います。

 

目次

「自然治癒力」とは

自然治癒力とは、

私たち人間や動物が生まれながらに持っている、

病気を治そうとする力のことです。

例えば、
ちょっとしたすり傷などは、

特に薬を塗らなくても、

いつの間にか治っていたりしませんか?

軽い風邪をひいたときでも、

温かくして休んでいれば数日で治ります。

このように、私たちの体には、

もともと治る力が備わっているのです。

現代医学的な言い方でいえば、
免疫系、内分泌系、自律神経系など、

命を維持するさまざまな機能を総動員し、、
生体を一定の健康な状態に保とうとする

ホメオスタシス「生体恒常性」のことをいいます。

 

自然療法は、

この自然治癒力を高めるための療法と言えます。

 

風邪を治しているのは薬?

実は、風邪を治しているのは、

風邪薬ではなく、自然治癒力です。

例えば、軽い風邪をひいたときなどは、

わざわざ病院を受診することなく、

市販の総合感冒薬を服用して治そうとする人も

多いと思います。

でも、そうした薬は、

風邪を治しているわけでなく、

ただ症状を改善しているだけだということを

ご存じでしょうか?

んん? どういうこと?

 

一般的な総合風邪薬に含まれる成分は

熱を下げ、頭痛や体の痛みを取る解熱鎮痛剤、
鼻水を止める抗ヒスタミン剤、
のどの炎症を抑える抗炎症剤、
ビタミン剤などです。

これらは、ただ症状を抑えるだけで、

風邪自体を治してくれるわけではありません。

風邪を治すのは、あくまで、

私たちの体が持っている自然治癒力なのです。

んん? どういうこと?

よくわかんない。

つまり、
薬を飲んで、一時的に症状が楽になっても、
無理をして仕事を続けていれば、
自然治癒力は低下し、
いつまでもぐずぐず風邪が長引いたり、
すぐぶり返したりすることになるということです。

なので、風邪を引いたら
私たちの体に備わっている

「自然治癒力」を高めるために、

「温かくして休養する」が基本であり、

最も重要なことなのです。

 

私は、まず風邪薬は飲みません。

それについて書き始めると長くなるので、
また別の機会に取り上げて解説しますね。

今回は、「自然治癒力と心の関係」が

メインテーマですものね。

自然治癒力と心の関係

こころとからだは一つ。

ということは、このブログで、

過去にもお伝えしていることですが、

墨彩画作品「富士山とすすき」心身一如(こころとからだは一つ)について

実際、私たちは、

強いストレスにさらされたり、

動揺したりすると、、
病気になりやすくなります。

重症の患者さんでも、

生きようとするする強い意志の力があれば、

奇跡的な回復力を見せることもあるし、
逆に、どんなに良い治療や看護を施しても、

生きる気力のまったくない患者さんは回復しません。

こころとからだは一つ

しかし、その関係は、

私たちの想像をはるかに、

超えているかもしれません。

アンドルー・ワイル氏の話

今回は、
自然療法の第一人者

アンドルー・ワイル博士の著書

「ナチュラル・メディスン」の中で、

紹介している興味深いエピソードについて、

ご紹介しようと思います。

 

アンドルーワイル氏は、

ハーバード大学医学校を卒業後、

国際情勢研究所の研究員として、
世界中を回り、伝統医療や代替医学、

薬用植物などを徹底研究し、

自然療法の第一人者となりました。

「人には自ら治る力がそなわっている。

その治癒力を活性化させることで、

絶望的な病から奇跡的に生還した人は少ないない」と、
現代医学から、自然生薬、シャーマニズムまで、

人が治るメカニズムを極め、数々の著書を出版し、

世界的ベストセラーにも選ばれています。

「タイム」誌の

「最も影響力をもつ25人の米国人」の一人にも

選ばれました。

私は、ワイル氏の著書「癒す心、治る力」

「ナチュラル・メディスン」

「ワイル氏のうつが消える心のレッスン」など、

夢中になって読みました。

ここで、

ワイル氏について詳しく説明したのは、
これからご紹介する「びっくりエピソード」が、

事実であるだろうと言いたかったからです。

イボとりの話

 

イボは、ウイルスによって起こり、

感染もする病変です。

皮膚科で行うイボの治療は、

イボを電気メスで焼き切る、

液体窒素で冷凍させてとる

といっ処置を行います。

しかし、50%以上の確率で、再発したり、

以前よりイボの数が増えることも

少なくないとワイル氏は語っています。

ちなみに、日本では、ヨクイニンという漢方薬を

長期投与する方法も行われています。

ワイル氏は、さまざまな民間療法で

「イボとり」に成功したきたというのです。

その成功の秘訣は、ただ一つ。
「この方法でやればイボが取れる」と

信じることなのだそうです。

「全身のイボを一夜で治した症例」

標準的な治療では、どうしても治らない

60代の男性の全身のイボに、

にせの放射線をかけて治したというエピソードです。

患者に、
「新しい治療法ができたが、

多少の危険を伴うかもしれない。

それでも治療を受けるか」と聞き、

患者の同意を得たうえで、

レントゲン室に連れていき、
裸にして部屋を暗くしてガシャンという

機械音を聞かせ、治療は終わり。

なんと、翌日には、

きれいにイボがとれはじめ、

再発もしなかったということです。

この患者さんは、

「この治療を受ければ、治る」と心から信じたんですね。

「治る」と信じた心が、

全身のイボを取るための複雑なメカニズムを

一気に発動したということでしょうか?

人間の秘められたパワーを示す、

良い症例だと思いました。

ワイル氏は、他にも、

自然治癒力の威力を示す驚きの症例を

たくさん挙げています。

またいつか、ご紹介しますね。

ワイル氏は語る

ワイル氏の著書の中で、

「心と体が結びついていることは誰でも知っている。

しかし、そのメカニズムは複雑で、

今の科学ではまだ解明できていない。
私は、必要なときには

現代医学の標準的な治療を受けることに

反対するものではない。
しかし、心と体の関係をうまく活用すれば、

治療効果をいっそう高め、

強力な治療による害を少なくすることができる。」と。

私も、全く同感です。

薬剤師なので、現代医療の素晴らしいところも

十分理解しています。

しかし、あらゆる病気を医者任せにするのではなく、

心と体の関係を理解した上で、生活改善をし、

時には、自然療法を活用しながら、

自然治癒力を高めていくということも

必要なことではないかと思っている次第です。