墨彩画作品 富士山とすすき
こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。
今回、ご紹介する墨彩画は、
約1年半前に描いた作品で、
突然、亡くった友人を偲んで描いたものです。
お葬式に参列してお線香をあげることができなかったので、
墨彩画を描くことで、ご冥福を祈ったのです。
友人との最後の思い出は、
山梨県にある高川山登山です。
一緒に、高川山から見た富士山は、荘厳で美しく、
すすきが、日の光を受けて、きらきら輝いていたことが
印象的で、忘れられない思い出です。
なので、「富士山とすすき」をテーマに
何枚も描き、最終的に、この作品に仕上げました。
富士山のピンクは、
友人を懐かしむ切ない気持ち、
すすきの白は、
感謝と祈りを表しているような気がします。
さて、今回は、
「さわやか心の育て方講座」として、
禅語「心身一如」について、解説してみたいと思います。
心身一如、「しんしんいちにょ」と読み、
心と体は、分けることができず一つである
という意味です。
元々は、曹洞宗の開祖道元の言葉
「身心一如」(しんじんいちにょ)に
由来するといわれていますが、
詳しくはわかりません。
「心身一如」は、心を重んじており、
「身心一如」は、身を重んじていると
いう説もあります。
私は、心を重んじる立場にいるので、
「心身一如」を選択いたしました。
私の自然療法セラピストとしての歴史は、
「心と体は一つであり、体の不調の多くは心の不調からきている」
ということを、学び続けてきた歴史ともいえます。
心と体が密接な関係にあることを示す症例を、
たくさん経験してきましたが、
今回は、わかりやすい「体の凝り」を取り上げ、
お話ししたいと思います。
目次
慢性肩こり症
夜、眠れないほどの重度の肩こりは、
肩の肉体的な酷使というより、
精神的な疲れや緊張状態が続くことによって、
生じている人の方が圧倒的に多いようです。
通常、整形外科で肩こりに処方される薬は、
湿布薬や消炎鎮痛剤などです。
しかし、これらの薬は、
肉体的疲労による一時的な肩こりには、
大変効果的なのですが、
緊張状態からくる慢性肩こりに対しては、
一時しのぎにしかなりません。
再び、肩こりに悩まされる毎日になります。
では、緊張状態からくる慢性肩こりに対しては、
どう対処すればよいのでしょうか?
それは、
リラクゼーションをして、
心の緊張を意識的にとることです。
もし、パソコンなどを使う仕事によるもので、
ぶっつづけで何時間も休みなく働いていたとしたら、
1時間に10分、あるいは30分に5分、
休憩を入れるようにします。
休憩時間に、肩周囲の血行を良くする運動をすれば
さらに効果的です。
そして、
自宅に帰ったら、仕事のことをすっかり忘れて、
ゆったりくつろげるよう、
意識的に気持ちを切り替えるよう努めます。
何故なら、慢性的な肩こりになる方の多くは、
家に帰宅してもからもなお、
心は、仕事を続けており、寝ている間も、
緊張が継続したままになっているからです。
心の緊張継続=体の凝り なのです。
つまり、心の緊張をほどかない限り、
体の凝りはほぐれることはありません。
では、もう少し、深く、
心の凝りについて、読み深めていきましょう。
不登校の子供たち
これまで、何人かの不登校の子供たちの背中に
触れたことがありますが、
全員が、板のように硬く凝っていました。
マッサージしようと思っても、指が全く入っていかないのです。
本来なら、柔軟であるべき、子供の背中が、
何故、このように硬くなっているのでしょうか?
それは、外敵から自分を守るため、
防御姿勢を取り続けているからなのです。
身を守るために、精いっぱい、体を縮めて
少しも気を緩めることなく、たった一人で闘い、
緊張状態を続けていた結果、
背中が板のようになってしまったのでしょう。
考えただけでも、胸が痛くなるような状況です。
背中の凝り=心の防御=心の緊張継続
こういう子供たちの背中の凝りに、
湿布薬や消炎鎮痛薬は、役にたたないことがわかります。
こうした背中の凝りに、最も必要なのは、
心が安心して休息できる場を与え、
自分で心を守り、強くする方法を教えることではないでしょうか?
心を癒し、育てること=体の治療 なのです。
心の不調が、体の不調を起こしている症例は
他にもいくらでもあります。
皮膚トラブル、胃腸障害、頭痛、不眠、生理痛、痛みなどなど。
一般的に、そうした不調に対しては、
ステロイド外用剤、胃腸薬、頭痛薬、眠剤、鎮痛剤などで
対処している方がほとんどですが、
そうした症状は、繰り返し起こっているのではないでしょうか?
そうした体の不調の奥には、心のトラブルが存在しているので、
心の不調を改善しない限り、体の不調は治ることはないのです。
もし、そうした体の不調に心当たりのある方は、
一度、自分の心を客観的に見つめてみましょう。
どこかにストレスや悩みが存在しているかもしれません。
まとめ
今回は、禅語「心身一如」の意味、
すなわち、心と体は一つであること。
その例として、「凝り」を取り上げ、
「体の凝り」=「心の凝り」であることを
ご説明いたしました。
いかがだったでしょうか?
心をさわやかに安定させると、
病や体の不調の多くは予防できます。
そして、心を安定させるためには、
心について学び、育てていくことが大事なのです。
この「さわやか墨彩画教室」のカテゴリーにある
「さわやか心の育て方講座」や「さわやか子育て講座」を
これからも、ぜひ、お読みください。
心について一緒に学び、育てていきましょう。
今回は、ここまでです。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
次回、またお会いしましょう。