墨彩画 額紫陽花 35×35cm 麻紙
こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。
今回は、額紫陽花を没骨法(もっこつほう)で
描いてみました。
鉤勒法と没骨法については、以下のサイトを参照してください。↓
今、グリーンパウゼのお庭には、3種類の紫陽花が
開花期を迎え、色とりどりに咲いてくれています。
それぞれに、きれいでしょう?
小さなつぼみが、次第に大きな形に育っていくのを、
わくわくしながら、毎日眺めていました。
ようやく、額紫陽花を花ばさみでカットし、
花瓶にいけて、絵のモデルになってもらいました。
目次
額紫陽花について
アジサイ科 アジサイ属
額紫陽花の花言葉 謙虚
実は、額紫陽花の、真ん中にある小さな粒々がお花で、
その周りを取り囲んでいる花びらにように見える部分は、萼なのです。
小さな花を萼が額縁のように取り囲んで咲くから
「がくあじさい」と呼ばれたのだそうです。
額紫陽花の原産地は、日本で、
昔から存在しています。
一般的にみられる球形の紫陽花は、
額紫陽花をヨーロッパで品種改良されたものと言われています。
額紫陽花を没骨法で描いたわけ
額紫陽花の見どころは、
やはり、周りの萼、つまり装飾花の美しい紫色でしょう。
外側は、赤みがかった紫色が濃く、中心に向かって白に変化していく
グラデーションが美しい。
このグラデーションを、没骨法なら、一筆で描くことができます。
また、額紫陽花を鉤勒法(こうろくほう)で描くと
葉っぱの部分もしっかり塗りこまなくてはならなくなるので、
お花と葉っぱが対立してしまう。
なので、お花がやんわり浮き出るように、
葉の部分はごくごく薄い色に仕上げました。
実物と絵は異なる
実物を見たまま描くと、写生になります。
けれど、絵は、
画家の視点や感性が入るので、
時には、実物とは、大きく異なることがあります。
額紫陽花の一番の見どころは、
周りの装飾花のグラデーションでしょう。
一番印象に残ったところを大事にして簡略化すると、
絵にまとまりがつくような気がします。
あれもこれもと欲張って描きこんでいかない勇気も大事。
額紫陽花の描き方
周りの萼、つまり装飾花の部分は、
胡粉、藤紫、浅葱、燕脂を使いました。
筆に胡粉をたっぷり含ませた後、
藤紫、浅葱、燕脂を混色して、
少しづつ変化を加えながら、花びらを一筆で描いていきます。
中心部分は、胡粉で〇を描きます。
お花の真ん中部分の粒々は、
最初、薄い藤紫を含ませたティッシュで
ぽんぽんと叩いて、塗ります。
その上から、白緑と鶯茶緑を混色したものや
藤紫と白を混色したもの、胡粉などで、
点々を打ち、乾いたら、薄墨で、軽く円を描き、
粒々感を出します。
葉っぱは、黄草、鶯茶緑、墨を混色し、
ごくごく薄い色で、描き、
濃いめの色で、葉脈を描きます。
まとめ
今回は、額紫陽花についての説明、没骨法を選んだ理由、
額紫陽花の描き方などについて解説いたしました。
次回は、ピンクの紫陽花を描きますので、
楽しみにしていてくださいね。
今回は、ここまでです。
最後まで、ご覧いただきありがとうございました。
次回、またお会いしましょう。