こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。
さて、今回は、
【顔彩で描く鳥の絵シリーズ】
「ハクトウワシ」の描き方②ということで、
いよいよ、鉤勒法(こうろくほう)による描き方について、
具体的に解説していきたいと思います。
前回は、「ハクトウワシ」の生態や特徴などについて、
詳しく解説いたしました。
ハクトウワシについて理解が深まると、
描くときの心持が全く変わってきますので、
ぜひ、前回の解説もお読みくださいね。
目次
モデルのハクトウワシ
和歌山県の南紀白浜にあるアドベンチャーワールドで
見つけた「ハクトウワシ」がモデルです。
スケッチ
撮影したハクトウワシの写真を
A4サイズの画面いっぱいになるよう編集、印刷して、
写真を見ながら、鉛筆で、スケッチします。
白麻紙に転写
できたスケッチを、
F6サイズの白麻紙ドーサ引き紙の上で構図を決め、
チャコペーパーを使って、転写します。
動物園のハクトウワシは、屋根の上にとまっていましたが、
絵の中では、古い木の枝にとまってもらいました。
いつもだったら、
ベニヤ板などに白麻紙をテープで固定して描くのですが、
今回は、調度よい大きさのべニアが無かったので、
F6のシナベニアパネルに簡易的な方法で貼りつけました。
本格的に、日本画でパネルを使う場合は、
麻紙を水で湿らせて貼るのですが、
今回は、簡易版です。
F6は、410×318mmです。
それより四方1.5cmずつ広く、白麻紙をカットして、
パネルの側面にやまと糊を塗って、貼り付けました。
このように、べニアやパネルに貼っておかないと、
白麻紙は、湾曲して描きにくいのです。
骨描き
胴体の茶色の羽の部分は、墨で、
白い羽毛の部分は、墨+胡粉で描きます。
白い羽毛の部分を濃い墨で骨描きすると、
墨が強すぎて、白い羽をきれいに表現できなくなります。
背景
黄土+栗皮茶+墨を薄めに混色して、
連筆で全体に塗ります。
乾くと、色が薄くなるので、
乾かして、色の状態を確かめながら、
この作業を数回、行います。
白い羽毛の部分は、
水筆(削用筆に水をふくませたもの)で、
絵具を軽く拭き取ります。
茶色の羽毛の下塗り
②の部分
今回、ハクトウワシの羽毛に使った顔彩は、
背景と同じ、黄土+栗皮茶+墨に、胡粉を加えたものです。
体の部位によって、
下塗りの混色の割合を色の割合を少しづつ変えて塗りました。
また、下塗りをするときは、絵具の濃度を薄めにします。
白い羽毛の下塗り
①の部分
白い羽毛の質感を出すために、
下塗りに使う胡粉には、ほんの少しだけ墨を混ぜて、
暗めの白で下塗りをします。
ハクトウワシの顔
①の部分
くちばし
黄土+朱で塗ります。
目
中の白目の部分は、胡粉+金黄土で塗ります。
黒目と周りの縁の部分は、濃い墨で、
くっきり描いて、鷲の目の鋭さを強調します。
黒い縁の周囲は、朱+鮮光黄を塗ります
茶色の羽毛仕上げ
羽毛は、栗皮茶+墨で塗った後、
水筆で周囲をぼかすという作業を
一枚一枚、丁寧に行っていきます。
一枚一枚、丁寧に描くことで、きれいな質感が出ます。
白い羽毛仕上げ
面相筆の先をできるだけ細くして
一本一本、力強く素早く毛を塗っていきます。
描き方動画
F6サイズの絵で、時間がかかるので、
4倍速で編集しています。
もし、よろしければ、チャンネル登録をお願いします。
これからも、描き方動画をどんどんアップしていきますので、
youtubeからも、お気軽にご覧くださいませ。
まとめ
今回は、
「ハクトウワシ」の鉤勒法による描き方について、
できるだけ詳しく解説いたしました。
いかがだったでしょうか?
今回は、ここまでです。
最後まで、ご覧くださりありがとうございました。
次回、またお会いしましょう。