【顔彩で描く絵手紙シリーズ】斑入り椿の描き方:絵手紙に出会って心が深くなった話

こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

さて、今回は、「斑入り椿」の描き方をお届けします。

斑入り椿は、うちの近所の小さな公園にあり、
毎年、たくさんのお花を咲かせてくれています。

当たり前のことですが、「斑入り椿」は
一輪一輪、全く異なる模様をしています。

その模様を描くたびに
「これは、神様が描いている模様なんだな」って
神様の絵を模写している気分になって
とても楽しくなるのです。

さて、今回の描き方ポイントは、3つです。

  • ポイント1 シンプルな輪郭線
  • ポイント2 花びらの模様の描き方
  • ポイント3 葉っぱの厚みの表現法

まず、ポイント解説をした後に、
描き方動画をお届けします。

動画は、カットなしで、描く工程を全て撮影していますので、
ご覧になれば、ほぼご理解いただけると思います。

動画の後に、もう一つのテーマである
「絵手紙に出会って心が深くなった話」について
お話します。

最後まで、ゆっくりご覧くださいね。

目次

描くポイント

ポイント1  シンプルな輪郭線

初心者でも、簡単に下絵が描けるように
下絵の輪郭線をできるだけシンプルにしました。

写真を写生したものをそのまま使うと、
輪郭線は、複雑にわかりにくくなってしまいます。

絵には、いろんなタイプがあります。
まるで写真のように、細かく描写したり、
美しい彩色を繊細に表現したりなど。

しかし、画仙紙のハガキは、
細かな表現には向いていないのです。

絵手紙の描き方のコツの一つだと思います。

今回の見どころは、花びらの模様です。

そこにまっすぐに視線がいくように
画面をすっきりさせました。

ポイント2  花びらの模様の描き方

       斑入り椿の場合は、花びらを一枚一枚
       描き分けなくても、模様を描くことで
       花びらを区別することができます。

模様は、常に中心に向かっているということに
注意して描きこんでいきます。

濃い色や薄い色、太い線や細い線、
あるいは小さな点々など
変化をつけて描いていきます。

ポイント2  葉っぱの厚みの表現法

植物の葉っぱは、どれも個性があり、
大きさや形、厚みやシワ、葉脈など、
それぞれ異なる特徴があるので、
絵手紙では、それを簡単にわかりやすく
描き分けていくことが重要となってきます。

  椿の葉っぱは、厚みと光沢のが特徴ですね。

そこで、三度色を重ねることで厚みを出す工夫をしました。  

一度塗りは、薄い色を全体に塗りますが、
二度塗り、三度塗りと、色を濃くし、中心に寄せて着色します。

そして周囲をぼかすことで、葉っぱの厚みを表現しました。

また、中心の葉脈をくっきり見せることも、
葉っぱの厚みを出すための演出の一つです。

最初から、細く塗り残すことで、後から塗った花白緑の色が
映えてみせることができます。

描き方動画

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Youtubeの「桂颯」「さわやか墨彩画教室」では、

他にも、さまざまな描き方動画を

アップしていますので、お気軽にご覧いただけます。

そして、Youtube動画の詳しい解説は、

こちらのブログで行なっています。

つまり、両方をご覧になると、

しっかりご理解いただけると思いますので、

よろしくお願いいたします。

絵手紙に出会って心が深くなった話

「あれ? こんなところに、こんなに綺麗な椿が咲いていたんだ!」と、
公園の斑入り椿に目が止まったのは、ほんの数年前のことです。

それまで、30年近く横を通っていたのに、
まるで目に入っていなかったんですね。

時間に追われながら、
自転車で爆走していたら、目に入るはずもありません。

絵手紙を描こうと思ったきっかけは、
お隣に住んでいた友人が
遠くに引っ越されたことでした。

難病におかされ、自分で生活できなくなった友人は、
娘さんの住んでいる遠い地域の病院に入院されたのでした。

お庭仕事の大好きだった友人に、お花の絵手紙を送ろうと
思い立ったのです。

難病の友人を慰める言葉などありません。

ただ、大好きだったお花の絵を描いて
定期的に送ることが、
私にできる唯一のことだったのです。

絵手紙に載せる言葉も、簡単なものでした。
「あなたにいただいた八重どくだみが、元気すぎて困ってます」
「公園の椿が咲き始めました」とか。


あちこちのお花に目が止まるようになったは
それからです。

斑入り椿の絵手紙を送ったところ、
「公園に咲いていた椿よね。きれいだったよね」と
とても喜んでくださいました。

友人は、椿が大好きで、
毎年、公園の斑入り椿の開花を楽しみにしておられたそうです。

友人は、1年もたたないうちに亡くなられてしまいましたが、
公園の椿を見るたびに、友人が懐かしく思い出されます。

もし絵手紙を描いていなかったら、
この椿には出会わず、毎年、楽しみにすることもなかったことでしょう。

私は、絵手紙を描くようになって、
季節を強く感じるようになり、
自然や人に対する眼差しも深くなりました。

「今年の梅は遅いなあ」「庭の椿が咲き始めた」
「今年は、ブルーベリーの花が咲いた。実が熟した。」「柿の実がなった」
「ヒヨドリが運んできた万両の実がついた」などなど。

出会う植物の一つ一つに、じっくり向き合い、観察し、
調べることで、その不思議な生態にたびたび驚かされます。

いつも自然に感動しているので、
「あなたをできるだけ美しく描きたい」と
絵に対する想いも深まってきます。

画仙紙のハガキという限られた枠の中で、
植物や動物のどんな表情を描き出すか、
毎回、挑戦でもあります。

また絵手紙を送った相手とのかけがいのない出会いは、
私の心情をさらに深く、価値あるものにしてくれました。

最近では、ブログやYoutubeを通して出会った方々との交流も
楽しみの一つです。

私は、絵手紙を描くだけでなく、文章を通して
これまで会得してきた自然療法や禅の教えなども
発信していきたいと思っています。

今後とも、どうぞよろしくお願いします。

葉書絵や墨彩画の魅力については、
以下の講座も参考になります。

葉書絵を描く5つのメリット

まとめ

今回は、「顔彩で描く絵手紙シリーズ」として
斑入り椿の描き方をお届けしました。

まず、描くポイントを3つご紹介した後、
描き方動画をお届けし、

そしてもう一つのテーマ
「絵手紙に出会った心が深くなった話」
についてお話いたしました。

いかがだったでしょうか?

今回は、ここまでです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

またお会いしましょう。