こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。
春は、お花の季節。
そして、
秋は、さまざまな果実と紅葉の季節でしょうか。
でも、紅葉しない葉っぱも、それぞれに美しい。
今回は、南天、柿、オリーブ、枝垂れ桜、
ジャスミンの5種類の葉っぱを描き、
それぞれの特徴や描き方のコツについて、
解説したいと思います。
墨彩画を描くとき、
これらの葉っぱが主人公になることはありません。
しかし、日頃から、
葉っぱの特徴について知っておき、練習をしておくことは、
お花を描くときに、とても役立つような気がします。
テレビや映画のドラマでも、
主役を演じる俳優だけが、目立ってもおもしろくありません。
脇役を演じる俳優あってのドラマなのです。
脇役の俳優さんがベテランであればあるほど、
ドラマは、ぐっと深みを増し、面白くなりますから。
というわけで、脇役の葉っぱたちをどう描くか、
どんな色を選ぶかが、今回のテーマです。
目次
南天の葉
この画像は、京都のお寺で撮影したものです。
南天は、「難を転じる」といわれ、
縁起の良い木とされて、
庭に植えられることが多いんですね。
特徴的なあの真っ赤な実がとてもきれいですよね。
まだ墨彩画を習い始めたばかりの頃、
白浪先生に、
「年賀状に、南天を描いてみたいので、
描き方を教えてください」と
お願いしたことがあります。
先生は、ハガキの左下に、
小さな南天をささって描いて見せてくださったのですが、
その絵が、あまりに美しくて、
感動したことを覚えています。
南天の葉っぱも、紅葉することを初めて知りました。
しかし、先生の描かれた南天は、実物の1/10ほどのサイズ。
年賀状なので、
「あけましておめでとうございます」を
書かなくてはならないので、
どうしても大きく描けないのです。
小さな南天の実、美しく紅葉した葉っぱ、
どちらも、当時の私の筆の技術では、
到底不可能だったので、
年賀状に南天を描くことはあきらめました。
これは、うちの南天から採ってきた葉っぱです。
南天の葉っぱは、特徴的な形をしていますよね。
南天は、赤い実が美しいので、
よく墨彩画のモチーフになりますが、
主役の実を描くことに一生懸命で、
つい葉っぱはなおざりになってしまいます。
今回、私は、
葉っぱの形をじっくり観察することができました。
シンプルなので、写生の楽しかったこと!!
葉っぱは、古代緑青、
茎は、鶯茶緑にすこしだけ朱を混色して塗りました。
柿の葉
今年、うちの柿は、1個も実をつけませんでした。
その代わり、とても美しく紅葉してくれたのです。
柿の紅葉は、とても特徴的で、
絵のモチーフにもなりますね。
ごめんなさい。
あまりに複雑な色だったので、
描くことに夢中になって、記録を取り忘れました。
なので、
何色で塗ったか、全く覚えていません。
でも、描き方の動画を撮っているので、
後日、葉っぱの描き方動画をyoutubeにアップしますね。
オリーブの葉
自家製のオリーブオイルを作ろうと思い、
苗を買ってきて育てているのですが、
もう何年にもなるのに、ほとんど実をつけてくれません。
でも、葉っぱの裏表の色の違いが面白いし
すっきりした葉っぱの形など、
葉っぱだけでも、とても美しいので、
いつか、オリーブを主人公に墨彩画を描くつもりです。
オリーブの葉の裏側は、花白緑+若葉+胡粉
表側の葉は、青瓷で塗りました。
茎は、花白緑+鶯茶緑です。
枝垂れ桜の葉
実物の桜を眺めて描きたかったので、
うちで育てている枝垂れ桜の木です。
桜の葉っぱは、柿や椿などと違って、
薄く柔らかく、ひらひらしているところが特徴でしょうか。
このように、薄い葉っぱを描く時は、
葉っぱのひらひらしたところを強調するために、
葉っぱが裏返った部分を入れ、
色も薄めに塗ると良いと思います。
濃い色を厚ぼったくぬると、
椿や柿のような厚めの葉っぱになってしまいますから。
ジャスミンの葉
前回、ご紹介した藤と同じく、つる性の植物です。
そして、藤と同じで、お庭の暴れん坊です。
どこまでもどこまでも、つるをのばして、
いろんなものに絡みつくからです。
しかも、この子は、花をなかなか咲かせてくれません。
ジャスミンのお花は真っ白な小さく、
とても良い香りがするのです。
まあ、私がきちんとお手入れしないからいけないのですが、
あまりに育ちが良いので、
私は少し虐待することにしました。
小さな植木鉢に閉じ込め、
下から根が出てこないように、鉢の下にお皿を敷き、
さらに除草シートの上に置いているのです。
おかげで、今年のジャスミンは、おとなしい。
でも、明るくさわやかな色の7枚の葉っぱは、可愛い。
葉っぱは、古代緑青+若草+鶯茶緑
茎は、古代緑青+朱で塗りました。
よく見ると、ジャスミンの茎は、
少し赤みがかっています。
つる性の植物は、茎を湾曲させて描くと、
・・らしく見えるような気がします。
まとめ
今回は、南天、柿、オリーブ、枝垂れ桜、
ジャスミンの葉っぱについて、
それぞれの特徴や描き方のコツを解説しました。
いかがだったでしょうか?
今回は、ここまでです。
最後まで、お読みくださり、ありがとうございました。
また次回、お会いしましょう。