【顔彩で描く絵手紙シリーズ】白梅の描き方:梅を題材にした有名な俳句や短歌を覚えておこう!

こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

今回は、「顔彩で描く絵手紙シリーズ」として
白梅の描き方をお届けします。

白いハガキに白い梅の花をいかに美しく描くかが
今回のポイントです。

例えば、色のついた色紙に描く場合は、
白のお花は、きれいに目立たせることができます。

色紙 墨彩画 桜の花

白麻紙に描く場合は、
前もって、背景の色を塗るので、
やはり、白いお花の色を目立たせることができます。

しかし、絵手紙に使用する画仙紙は、
紙の性質上、白麻紙のように、
全体的に背景を塗ることができません。

白い背景の中で、白い色を浮き立たせるには、
ぼかし技法を用いるか、お花の外側に
薄い色を塗ることでしょうか?

しかし、今回は、背景を白いままで
白い梅を美しく表現する方法を考えてみました。

工夫したポイントは二つです。

ポイント1 お花や蕾の形をシンプルにして
すっきりとした輪郭線で描くことです。

輪郭線を迷いなく、ひくことで
絵全体が、すっきりと見えてきます。

ポイント2 白以外の色を加え、見どころを作ること。
つまり、蕾の萼の色に変化を与えたり、枝に苔を描くことで、
美しい色合いを作ることです。

まずは、描き方動画をご覧ください。

動画は、丁寧にわかりやすく作成していますので、
ご覧になれば、ほぼ描き方はご理解いただけると思います。

動画の後に、もう一つのテーマである
「梅を題材にした有名な俳句や短歌を覚えておこう」で
有名な歌を二つだけ、取り上げて解説いたします。

といっても、私は、俳句や短歌に関して、
全くと言っていいほど、知識がありません。

しかし、「知っていれば良かったのになあ」という
悔しい経験はしています。

そこで、とても有名な歌だけ取り上げて解説することにしました。

目次

描き方動画

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Youtubeの「桂颯」「さわやか墨彩画教室」では、

他にも、さまざまな描き方動画を

アップしていますので、お気軽にご覧いただけます。

そして、Youtube動画の詳しい解説は、

こちらのブログで行なっています。

つまり、両方をご覧になると、

しっかりご理解いただけると思いますので、

よろしくお願いいたします。

梅を題材にした有名俳句

sookhyun KIMによるPixabayからの画像

絵手紙に書いた

「梅一輪 一輪ほどの暖かさ」

この句を作ったのは、芭蕉の弟子、
服部嵐雪(はっとりらんせつ)という俳人です。

実は、この俳句には、前書きがあって、
この梅は、「寒梅」を表したものだったのです。

つまり「寒梅」の季語は冬なので、
この歌は、冬に詠まれた俳句ということになります。

「寒い冬の日に、梅が一輪咲いている。
ほんのわずかであるが、一輪ほどの暖かさが感じられる」という意味になります。

この前書きがなく、春の句とするなら、
「梅が一輪開くごとに、暖かさが増していくなあ」という意味になることでしょう。

実は、私は、この絵手紙を書いたとき
後者の解釈をしていました。

すので、本当は、「冬の絵手紙」と
するべきなんですね。

ごめんなさい。

梅を題材にして有名な短歌 

Jamie NakamuraによるPixabayからの画像

「東風(こち)吹かば匂いおこせよ 梅の花
あるじなしとて 春な忘れそ」

この短歌は、あの有名な菅原道真の作ですね。

春になって東風が吹いたら、その芳しい梅の香りを太宰府まで送っておくれ。
梅の花よ。主人(菅原道真)がいないからといって、
春を忘れてはいけないよ。」

この歌は、菅原道真が、無実の罪を着せられて
太宰府に左遷される前に、
大切にしていた梅の木を前に
詠んだ歌なのだそうです。

私は、てっきり、太宰府にいるときに
京の梅を懐かしく思い出して詠んだ歌と
勘違いしていました。

なんでもちゃんと調べておかないといけませんね。

実は、この歌には、苦い思い出があります。

苦い思い出

yuzuによるPixabayからの画像

昭和63年1月のことです。

義理の父が亡くなったので、
私たち家族は、大急ぎで熊本に帰ったのです。

大勢の親戚が集まり、
お通夜は、主人の実家で行われました。

お葬式の朝のことです。

実家の広いお庭には、白い梅の花が数輪咲いていました。

熊本では、関東よりも、早く梅が開花するんですね。

その花を見た義理の兄が、
「東風吹かば匂いおこせよ梅の花」と

私に語りかけてこられたのです。

恐らく兄は、
あるじ(亡くなった義理の父)がいなくなっても
梅の花よ。春を忘れずに咲いておくれよ。
という意味を込めて、語りかけてくださったのでしょう。

そこで、私が、
「あるじなしとて春な忘れそ」と返したら、
歌は完結し、どんなにか素敵な一コマになったことでしょう。

しかし、私は、
「えーーとえーーと、なんでしたっけ。思い出せない。」と
とても間のぬけた返答をしてしまったのです。

よく晴れた日の厳かな早朝。


教養のなさを晒して恥ずかしい思いをした私

何度思い出しても、
返答できなかった自分が悔しくてたまりません。

以来、忘れられない短歌となりました。

まとめ

今回は、「顔彩で描く絵手紙シリーズ」として
白梅の描き方をお届けしました。

白いハガキの上に白いお花を美しく描くポイントについて
お話し、描き方動画をご紹介しました。

またもう一つのテーマ「梅を題材にした有名な俳句と短歌を覚えておこう」で、
二つの歌をご紹介し、解説いたしました。

いかがだったでしょうか?

今回は、ここまでです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

次回、またお会いしましょう。