【顔彩で描く絵手紙シリーズ】椿(紅乙女)の描き方:丹精の美とは?

こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

さて、今回は、
「顔彩で描く絵手紙シリーズ」として
椿(紅乙女)の描き方をお届けします。

今回の描き方では、
水を活用した「たらしこみ技法」を用いています。

そこで、まず、「たらしこみ」について解説した後に、
椿の描き方動画をお届けします。

動画は、描く行程を全て撮影し、
わかりやすく丁寧に作成していますので、
こちらを見れば、ほぼご理解いただけると思います。

描き方動画をご紹介した後には、もう一つのテーマ
「丹精の美とは?」について、
セラピストの立場でお話したいと思います。

この絵手紙に書いた文章
「命の美 丹精された真心の美」には、
深い想いを込めているんですよ。

とても、ためになるお話なので、
最後まで、お楽しみいただければ幸いです。

目次

たらし込みとは?

「たらし込み」とは、
滲まない紙に墨汁や絵の具や水を描いておき、
それが乾かないうちに
濃度の異なる墨や異なる絵の具を重ねて生まれる
不思議な絵模様、またはその行為のことをいいます。

「たらしこみ」技法で、重ねてぬる絵の具の動きは
自然によるものです。


作為的には生み出せない
さまざまな表情が絵に現れるという
面白さがありますね。

重要ポイントは、たらし込みを行うには、
滲まない紙を用いるということです。

この「たらし込み」は、
江戸時代に活躍した俵屋宗達が創始者と言われ

最初は水墨画の中で行っていたようです。

もともと水墨画は、中国伝来のものですが、
「たらし込み」の技法は、
日本独特のものであることも興味深いところです。

宗達の功績は、
水墨画を日本独自の世界に変えたことにあると
言われているんですね。

「たらしこみ」については、
またいつか、詳しくお伝えするつもりですが、
今回は、このくらいの解説にとどめておきましょう。

描き方動画

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他にも、さまざまな描き方動画を

アップしていますので、お気軽にご覧いただけます。

そして、Youtube動画の詳しい解説は、

こちらのブログで行なっています。

つまり、両方をご覧になると、

しっかりご理解いただけると思いますので、

よろしくお願いいたします。

絵手紙の文章にこめた意味とは?

この椿は、お散歩コースにある神社の境内に
咲いていたものを撮影しました。

初めて会ったとき、
この美しい可愛いピンクの椿にすっかり魅了されました。


いろんな方向から眺め、
写真をパチパチたくさん撮ったのです。

うちに帰って調べてみたら、
「紅乙女」という品種であることがわかりました。

でも、いつも思うのですが、
写真で見るお花は、実物には全くかないませんね。

本物のお花には、
自然のもつ生命力の輝き、命の輝きがあるからです。

また、この椿には、
大切に育てている人の愛情を感じました。

大切に大切にされているからこそ、
こんなにも生き生きと美しいピンクの花を咲かせるのでしょう。

しかし、セラピストとして、
私は、この「丹精の美」という言葉に
別の意味もこめたいと思うのです。

丹精された美とは

アメリカの詩人 ホイットマンの詩に

女あり
二人行く
若きはうるわし
老いたるは
なおうるわし

という詩があります。

若い女性はそれだけで麗しい

しかし、老いてゆく女性は、なお美しい。

これは、年配の女性(わたし)には、
とても嬉しく励みになる詩だと思いませんか?

臨済宗の僧侶であった松原泰道氏は、
老いたる美は、丹精して生きてきた美しさだと
著書の中で、おっしゃっています。

お茶やお花の道具の価値は、値段ではなく、
大切に大切に長い年月にわたって
丹精されてきたから生まれるように、

人間も、自分の生き方を丹精していくことが大事であると。

自分の感情のままに生きていくのではなく、
自分で気がつく欠点が多ければ多いほど、
欠点がでないように、
自分の生き方を丹精していく。

この丹精された美しさこそ、
若い人が及ばない美しさであると。

若い人たちが見て、
「あんなおじいさんやおばあさんになりたいなあ」と
あこがれられるような老人になりたいものですね。

まとめ

今回は、
「顔彩で描く絵手紙シリーズ」として
椿(紅乙女)の描き方をお届けしました。

「たらし込み」技法についての解説とともに、

「丹精の美」について
セラピストの立場で解説いたしました。

いかがだったでしょうか?

今回は、ここまでです。

最後までお読みくださりありがとうございました。

また次回、お会いしましょう。