F20 加山又造作 天龍寺の雲龍図模写
最も好きな龍の作品である。
龍の描き方の練習のために、描いた模写2号である。
模写をしていたその時、友人が重度の肺炎になり、苦しんでいるという知らせを受けた。何もしてあげられない。見舞いにもいけない。
私は、龍に、友人の病気平癒を祈願しながら、必死で描きこんだ。
1週間ほどで描きあがった雲龍図は、白浪先生が手直しをしてくださった。
私は、自分で描いたこの龍をとても気に入って、額に入れて家に飾った。
描いているとき、確かに、龍は、私の祈願を受け止めてくれている気がした。
今も、額の中にいる龍は、力強い目で、私を見つめている。
加山又造は凄い。
画家の気迫は、いつまでも絵に残っていて、見る人の心に迫ってくるのだ。
模写された絵を通しても、気迫は伝わってくる。
龍が、絵の中で、生きている。
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