短冊 禅語「水急不月流」
「水急不月流」(みずきゅうにしてつきをながさず)
水がどんなに早く流れても、そこに映る月は流されることはない。
自分を取り巻く環境がどんなに変化しても、
自分さえしっかりしていれば、
周りに流されることはないという意味でしょうか。
すぐに、周りに流されてしまいがちな私にとっては、
なかなか難しいことのように思います。
ただ、セラピストとして、お客様の体をマッサージするとき、
いつも心の中の湖面に月を映し出すようにしています。
心が、いろいろな感情で波立っていると、
湖面に月は映し出されません。
それは、怒りや不安といった負の感情だけでなく、
「なんとかして、このお客さまの体を楽にして差し上げたい」
という優しい感情も、波になってしまうのです。
余計な想いがあると、指に力が入りすぎ、
もみ返しが起こったりします。
何も考えず、何も感じず、ただ、湖面の月を見つめ、施術する。
それが、一番良い状態のように思います。
情に流されないクールな自分でいる。
それも、愛の一つの形なのだと思います。
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