【墨彩画の参考資料】伊調若冲って、どんな画家?代表作品を解説します➂

こんにちは。

墨彩画家でセラピストの

桂颯(けいそう)です。

 

さて、今回は、

若冲作品のご紹介、第三弾、

最終章となります。

 

薔薇小禽図

三種類の薔薇が、

すべて上を向いて咲いていて、

まるで波のように描かれています。

この華やかさの中で、小さな小鳥が

しっかり存在感を出している

不思議な構図ですね。

 

旭日雄鶏図

朝日に向かって、

コケコッコーと時を告げる雄鶏。

色とりどりの羽が実に美しい。

雄鶏の声や気迫まで伝わってくる

素晴らしい作品です。

 

旭日鳳凰図

この作品は、若冲が家業を譲った年に

描かれたものなのだそうです。

「これから思う存分、絵が描けるぞー」

というような

若冲の未来への希望や意気込みが

感じられませんか?

 

牡丹・百合図

若冲30歳代の初期の作品です。

下の百合の作品と一対になっています。

牡丹・百合図

当時、百合は、

まだめずらしい花だったようです。

 

百犬図

若冲80歳代の作品ですが、

エネルギッシュですね。

子犬の模様は、全部異なっているんですが、

表情は全く同じという不思議な絵です。

若冲は、絵を描くことを

心から楽しんでいるように見えます。tおい

出山釈迦図

厳しい修行を行ったが、

悟りを得られず下山した釈迦の図です。

 

信心深かったといわれる若冲は、

下山するお釈迦さまを描く際に、

何を感じ、何を想って

描いたのでしょう。

その深いまなざしに、心打たれます。

まとめ

さて、今回を含め、3回にわたって、

若冲の代表的な作品を

たくさんご紹介させていただきました。

 

いかがだったでしょうか?

 

若冲は、最高級の絵具を使った

といわれるだけあって、

どの作品も、本当に美しく、鮮やかでしたね。

特に、裏彩色という技法による

白い色の鳥の羽の美しさは秀逸です。

また、同じ方向を向く

たくさんのすずめや魚やお花たちは、

現実にはあり得ない姿ですが、

とても自然に、

すんなり私たちの心に入ってくる不思議。

その中で、一つだけ違ったものがあるという構図も

大変ユニークでした。

 

若冲が駆使したさまざまな技法を

これからも、

少しづつ学んでいきたいと思いました。

 

さて、今回は、ここまでです。

最後までご覧くださり

ありがとうございました。

また次回、お会いしましょう。