【墨彩画の参考資料】川合玉堂を学ぶ

こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

絵を描いていると、
なかなか、思うように描けなくて、
もっとうまくなりたい、
上達したいという想いが次第に強くなってきます。

上達するには、ひたすら練習するしかないのですが、

ほかにも、有効手段があります。

それは、先人たちに学ぶということです。

 

日本には、昔から、優れた画家がたくさんおられるのです。
しかも、画家が描いた作品は、今も残っていて、

美術館に行くと、実物を見ることができます。

今の時代、ネットで検索すれば、作品画像を見ることもできます。

このような素晴らしい機会を逃すてはありません。

できるだけたくさんの絵画を見て、刺激を受けましょう。

私が絵を描き始めたのは、
50代後半。
美大を出たわけではないので絵についての知識は

ほぼゼロからのスタートでした。

ゴッホやラファエロ、ミケランジェロという名前は

学生時代に聞いたことがあるという程度。

日本の画家については、ほとんど知りません。
中高時代の歴史の時間に習った北斎や歌麿、雪舟くらいでしょうか。

そんな私が、初めて墨彩画を習いに行ったとき、
先生は、ゴッホの画集をもってきて、
色の使い方について、熱く語られたのです。

ただ、お花の絵が描きたいと思っていただけの私は、

大いに衝撃を受けました。

ゴッホって、西洋の画家だよね。

墨彩画のお花の絵を描くのに、関係あるんだ。ふーん。

その後も、先生は、ことあるごとに、さまざまな画家について、

教えてくださいました。

そういうわけで、
私は、美術館巡りをするようになったのです。

そして、優れた作品に出会う度に、
刺激を受け、世界がどんどん広がっていきました。

いくつになっても、
新しい世界に足を踏み入れるのは、新鮮でわくわくするものです。

年とともに、体は衰えてきても、
心や精神は、少しも衰えることはありません。
大いに学び、心の糧としていきましょう。

というわけで、今回は、
私に大いに刺激を与えてくれた画家に一人、

日本画家 川合玉堂について、解説したいと思います。

解説といっても、あくまで私目線です。

私が感じたこと、惹かれたこと、などをお伝えしていきましょう。

川合玉堂について

川合玉堂は、明治、大正、昭和にわたって、日本で活躍した日本画家です。

日本の自然をこよなく愛し、
山水風景やそこに住む人々を
詩情豊かに、美しく、温かく描いている画家です。

川合玉堂作品集

著作権フリーの画像をいくつか、集めてみました。

この作品は、「鵜飼」

玉堂は、500点以上の「鵜飼」を描いていますが、

この作品は1931年作で、最高傑作といわれています。

鵜匠や鵜の動きが躍動感たっぷりに描かれています。
また波しぶきや篝火の煙が、幻想的で美しい。

「鵜飼」 1950年作

鵜匠の動きが生き生きと描かれていますね。

 

早乙女」1945年作

田植えの風景。どこか懐かしい、穏やかな空気まで感じる農村風景です。

「山村春色」1913年作

遠くにかすかに見えるのは、桜の花でしょうか?

雄大な景色の中で、牛を追っている人の姿がのどかに描かれています。

著作権の関係で、ここにご紹介できなくて残念ですが、
他にも、私の大好きな絵に、以下のものがあります。
ぜひ、ネットで検索するか、美術館で見てください。

「瀑布」
滝を描いた作品ですが、
見ていると、滝の音や滝から吹いてくる風まで感じさせてくれる

素晴らしい大作です。
私の最も好きな作品です。

玉堂美術館にあります。

「吹雪」
強風にあおられて、屋根の上の雪が吹き飛ばされる

一瞬をとらえています。

細部にまで緻密な表現。卓越した構図。ため息のでるような絵です。

「栃若葉」
みずみずしい栃の若葉を初夏のさわやかな風が吹き抜けるような、

すがすがしい絵です。
何度見ても見飽きない素晴らしい作品です。

玉堂美術館

青梅市御岳、JR青梅線御嶽駅から徒歩3分のところにあり、

美術館の前には、多摩川が流れています。

 

美術館には、玉堂の15歳ころの写生から84歳までの作品が、

展示されていて、年に7回展示替えが行われます。

私は、御岳渓谷の遊歩道を歩くのが大好きで、

年に数回訪れますが、そのたびに、この美術館を見学します。

美術館には、庭園もあり、秋の紅葉が見事です。

また、美術館では、画集などを販売していて、

私は、何冊も購入しました。

 

玉堂の魅力

玉堂の温和な人となりがそのまま絵に表れているところでしょうか。

澄み切っていて気品のある画風で、

見ていると、心にさわやかな風が吹いてくるようです。

自然に対しても、人に対しても、
慈愛に満ちた目で眺めている画家の姿勢が感じられる。

絵の技術の高さは卓越しています。

玉堂美術館には、10代のころに描いた草花の写生が残されていますが、

すでに完璧に描写されていて、驚きます。

玉堂から学ぶこと

玉堂は、とにかくよく写生を行ったそうです。

朝から晩まで、暇さえあれば、何時間でも写生を

楽しそうにしていたそうです。

玉堂の写生画は、とても正確で狂いのない線で描かれています。

私などは、お花を写生していても、花びらが折り重なって、

混み入ってくると、つじつまが合わなくなってきてしまいます。

けれど、玉堂のように、自然をありのままに見つめ、

狂いなく写生できるようになりたいと思います。

それは、自然への敬意であり、自分への厳しさということでしょう。