こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。
さて、今回は、前回に引き続き、
伊藤若冲の代表作品について、
解説させて頂きますね。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/07/95B4FC0D-D92F-41D2-AFC7-5EE2368C8D81-scaled.jpeg)
雪中錦鶏図
葉の上の雪は、
上から胡粉で
塗り重ねられているわけではなく、
完全に塗り分けられているのだそうです。
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老松白鳳図
金泥と黄土の下地の上から、
胡粉で、羽が細やかに描かれている
美しい作品です。
若冲は、白い鳥の絵を好んで描いていたようです。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/07/FE0E33AA-EBB7-4D1D-8A80-2F5FB5BEB9AC-scaled.jpeg)
貝甲図
143種類の貝や珊瑚が描かれています。
標本を元に、
正確に描写したと言われています。
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群魚図(蛸)
16種類の魚類が
同じ方向に向かって泳いでいます。
蛸の足に子蛸が絡み付いてる姿が
ユーモラスですね。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/07/272ADF9F-E9C8-4873-B3FB-9990E2FB8DAF-scaled.jpeg)
群魚図(鯛)
この作品でも、
魚たちは同じ方向に泳いでいます。
細かな部分まで
正確に丁寧に描かれていますが、
どこか、かわいくユーモラスですね。
魚屋で売られている魚を
丹念に写生したのかもしれません。
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芦雁図
亀裂の入った氷に向かって、
雁が落ちていくという
変わった構図は、
若冲の不安な精神状態を表しており、
若冲の末弟の死が
関係しているとも言われています。
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紅葉小禽図
紅葉の葉は、ほぼ同じ形ですが、
全て赤色の濃淡で色分けされています。
その中で、
オオルリの2羽の小鳥の白と青の色が
目を引きますね。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/07/46DA8F45-D8AE-4C68-85DE-A775AA89B7A7-scaled.jpeg)
紫陽花白鶏図
紫陽花の白と鶏の白が
下方の紺色の石と対比されて、
なんと、美しいこと!!
虎図
絵の右上部に、
「実物を見たまま描くことを
信念としているが、
虎を見ることができないので、
中国の絵を模した」
と書かれているようです。
さて、今回は、
若冲の代表作品を9点、
ご紹介させて頂きました。
いかがだったでしょうか?
若冲は、
最高級の胡粉や絵の具を
使っていたそうですが、
どの作品も、色鮮やかで、
刺激的ですね。
特に、白い鳥の羽の美しさは秀逸です。
次回も、また、
若冲作品をご紹介させて頂きますね。
では、また。