【墨彩画作品 白い大菊】植物は、ある数列に従って配列されていた⁈

白い大菊

こんにちは。

墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

 

さて、今回は、

大菊を真上から見て描いた作品をご紹介します。

 

前回は、大菊を横から見た構図で描きましたね。

 

真上から見た絵と横から見た絵では、

随分、印象が異なりますね。

 

モデルになってくれたお花は、

前回と同じ「高幡不動尊菊祭り」で購入した

この白い大菊です。

 

 

お花が傷まないように

そのまま手で持って、自宅まで帰ったのですが、
電車の中で、ずっと、お花を真上から眺めていました。

 

美しく配列された花びらを見ていると、

なんとも気持ちよくて、いつまで見飽きなかったのです。

 

大菊を上から眺めると、まるで
美しい幾何学模様を見ているような気がしてきませんか?

 

私は、自然療法を長年勉強してきて、
植物の持つ不思議な能力に魅了され続けてきましたが、

絵を描くようになって、今度は、

植物のもつ美しいフォルムに魅了されるようになりました。

 

植物をじっくり眺めれば眺めるほど、
全く無駄がなく、

合理的に整えられた姿に感動してしまうのです。

 

花びらも葉っぱも、太陽の光がまんべんなく、

いきわたるように、互い違いに配置されています。

 

どの植物も、生きるために、整然と、

計算されているような気がしてならなかったのですが、

最近、そんな私の考えは、

間違っていなかったことがわかりました。

 

なんと、植物は、

ある数列に従っていることがわかったからです。

 

その数列の名は、フィボナッチ数列といいます。

 

このことを教えてくれたのは、

稲垣栄洋著「面白くて眠れなくなる植物学」という本です。

偶然、図書館で見つけたのですが、
本当に、面白くて興奮して読んでしまいました。

日頃、私が感じていたいろんな疑問に

答えてくれる内容だったからです。

 

今回は、

この本の中で紹介されている不思議な数列、

「フィボナッチ数列」について解説しようと思います。

目次

フィボナッチ数列とは、

このひまわりの美しい花芯部も、

フィボナッチ数列に従っているんですって。

 

フィボナッチ数列とは、

「1、1、2、3、5、8、13、21・・・・・・」

つまり、1+1=2、 1+2=3 、2+3=5 、3+5=8 、5+8=13
8+13=21 と並んでいるのです。

例えば、
花びらの数は、フィボナッチ数列に従っています。

花びらの枚数

ゆり枚、桜枚、コスモス枚、

マリーゴールド13枚、マーガレット21枚、

デージー34枚、ガーベラ55枚。

3、5、8、13、21、34、55、・・・・

百合は、花びらが6枚のように見えますが、

実は、3枚で、

花びらのように見える残りの3枚はガクなのです。

 

つわぶきの花びらは、13枚でした。

この大菊の花びらは、何枚でしょう。
まだきれいに咲いているので、数えないでおきましょう。

葉っぱの付き方

また、植物の茎につく葉の位置も、
フィボナッチ数列に従っているというのです。

葉っぱの付き方は、「葉序」と呼ばれているのですが、

どのようにずれるかというのは、

植物の種類によって決まっています。

 

360度の1/2の180度づつずれるものや、
1/3の120度づつずれるものがあります。

 

1/2づつずれる場合は、

葉っぱを下から2枚数えると、

1周回って元の位置に戻ってくることになりますし、

1/3づつずれる場合は、

葉っぱを下から3枚数えると、

1周回って元の位置に戻ってくるということです。

 

また2/5の144度づつずれるものがあります。

 

これは、下から葉っぱを数えると、5枚数えたときに、

2周回って元の位置に戻ってくるということなのだそうです。

Donguri
Donguri
ううん。
ちょっと難しくなってきたね。

この大菊の葉っぱは、

下から5枚数えたときに、元に戻ったので、

2/5づつずれていることになりますね。

 

他にも、3/8の135度ずれるものもあります

そうなると、
1/2 1/3、2/5、3/8、5/13、・・・・・。

 

実は、この分数の分母と分子は、

それぞれがフィボナッチ数列で並んでいるということになります。

 

Donguri
Donguri
すごいねえ。びっくり!
本当に不思議ですねえ。
Keisou
Keisou

 

植物の葉は、

フィボナッチ数列に従って配列されると、

すべての葉が重なり合わずに効率よく光をうけられ、

茎の強度のバランスを均一になるのだそうです。

黄金比とは

 

フィボナッチ数列の数字を、一つ前の数字で割っていくと、
つまり、3÷2=1.5、 5÷3=1.67
8÷5=1.6 ・・・・
このようにして、割っていくと、

黄金比である1.618に近づいてきます。

 

黄金比は、最も美しいとされる数学の比率なのです。

 

植物が、フィボナッチ数列に従っているというのは、
本当に、不思議で仕方ありません。

桂颯は、不思議が大好きなんです!
Keisou
Keisou

 

作品紹介 白い大菊

白い大菊

日本画や墨彩画で、

お花を真上から見て描くことはあまりないように思いますが、
私は、どうしても

真上から見たこの美しい花びらの配列を表現したくて、

この作品を描きました。

 

前回の失敗を改善し、

今回の作品では、
背景は、最初から色を濃くして塗りました。

描き方は、前回とほぼ同様に描いていますので、

そちらを参考にしてください。

【顔彩で描く花の絵シリーズ】大菊の描き方②「前回の続きから仕上げまで、失敗部分も含めて、ご紹介します。

背景が濃くなったことで、

花びらの白い色がより際立ったように思いませんか?

 

Donguri
Donguri
失敗して良かったね!
そうそう。
失敗は成功のもと
Keisou
Keisou

まとめ

今回は、
真上から見た白い大菊の作品をご紹介し、

植物に潜む不思議な数列、

フィボナッチ数列について解説しました。

 

フィボナッチ数列、本当に不思議で、

私は、ますます、

自然の魅力にはまってしまいました。

 

みなさんは、いかがでしたか?

今回は、ここまでです。
最後までお読みくださりありがとうございました。

また次回お会いしましょう。