【水墨画 西郷孤月の「飛瀑」模写】絵を上達させたいなら模写

水墨画 西郷孤月の「飛瀑」模写

水墨画 西郷孤月「飛瀑」模写

こんにちは。

墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

 

今回は、

滝の練習のために、

明治時代に活躍した日本画家「西郷孤月」の「飛瀑」という作品を

模写いたしました。

 

といっても、実際の作品は、123.6×50.0cmと、

かなり大きく、また絹に描かれたものだと思いますが、

それを、36.0×15cmの麻紙に模写いたしましたので、

かなり簡略化されています。

 

さて、今回は、この「模写」について、

以下の内容で、解説してみたいと思います。

 

墨彩画に限らず、どんな絵でも、

絵の技術を向上させるために、最も有効な手段は、

「模写」だと思います。

では、「模写」とは、どういうものなのでしょう?

まずは、そこから解説いたしましょう。

 

模写とは

「模写」とは、

手本となる絵を真似て、描きうつすことです。

 

古くから画家たちは、古典の模写を数多く行ってきました。

模写を行うと、作品を見るだけではわからなかったこと、

つまり、技法や画家の工夫、

そしてその精神性まで見えてくるからです。

 

私に墨彩画を教えてくださった白浪先生は、

「絵は読むものだ」と

よくおっしゃっていました。

 

実際に模写を行うと、

ただ見ていたときには気が付かなかった

さまざまなことがわかります。

 

模写を行うためには、

どこから、どんな順序で描かれているのか、

どの色から、どんな濃度で塗り始めたか、

どんな筆の技を用いているのかなどなど、

細部にわたって、読み取らなくてはならないので、

とても勉強になるんですね。

 

では、どんな作品を模写すればよいのでしょうか?

 

自分の好きな作品を選ぶのは当然ですが、

さらに、「この絵のこんなところを学びたい」と

はっきり目的意識をもって模写すると、良いと思います。

 

西郷孤月の「飛瀑」を模写しようと思ったわけ

 

 

滝のモチーフは、

昔から、多くの水墨画家や日本画家に好まれて

描かれることが多いのですが、

画家によって、その描き方はさまざまです。

 

たくさんの作品を鑑賞した結果、

滝を描いた作品の中で、私が、最も好きな作品は、

川合玉堂、明治42年の作品「瀑布」でした。

202.0×84.0cm、絹本彩色の大型作品ですが、

玉堂美術館で、実物を見たときに、

ゴーゴーという滝の音や吹き抜ける風を感じるほどに、

圧倒されたのです。

 

今回模写した西郷孤月の「飛瀑」は、

最近購入した本に、作品の写真が8×20cmの縮小サイズで、

掲載されていたのですが、

一目見て、すっかり魅了されてしまったのです。

 

崖から流れ落ちる水が、とても清らかで、

墨で描かれた崖と、白く描かれた水の部分の割合が

絶妙で、神々しいまでに美しいのです。

 

「こんな滝を描いてみたい」と心から思いました。

 

川合玉堂と西郷孤月のどちらの「滝」の作品が

好きかというと、甲乙つけがたい。

どちらも、大好きな作品です。

 

しかし、今回、西郷孤月の作品を模写に選んだのは、

「崖の部分の描き方」を学ぶ上で

参考になると思ったからです。

 

西郷孤月の「飛瀑」を模写して気が付いた点

西郷孤月の作品を模写してわかったことは、

崖は、一見、単調に描かれているように見えましたが、

実は、大変、細かな部分まで描きこんだ後、

上から全体に墨を重ねて塗り、

表情を柔らかくしているのではないか

ということです。

大型作品であるし、実物を見ていないので、

実際のところは、わかりませんが、

今回は、そうした点を工夫して模写してみました。

 

画風は模写から生まれる

 

画家には、独自の画風というものがありますが、

生まれつきの個性かというと、そうではなく、

最初から、身についていたわけでもありません。

 

さまざまな作品の模写を数多く行ううちに、

次第に自分の好みや進むべき方向が見えてきて、

自分らしい作品が描けるようになるんですね。

 

私は、墨彩画を習い始めて数年間は、

先生の描かれたお手本をひたすら模写して

練習を重ねました。

 

しかし、ある程度、描けるようになると、

だんだん描きたいものが定まってくるんですね。

それから、自分の好きな有名画家の作品の

模写を行うようになりました。

 

私の模写作品

これまで、雪舟、松林桂月、円山応挙などなど、

さまざまな作品を模写してきましたが、

以下の作品2点をご紹介いたします。

天龍寺の天井絵 加山又造の「雲龍図」

時空を超えて伝わる画家の気迫。雲龍図模写

白浪先生の「枝垂れ桜」の一部抜粋

 

まとめ

今回は、「水墨画 西郷孤月の「飛瀑」の模写作品をご紹介するとともに、

「模写」とは、模写を行う意味、今回模写して気が付いたこと、

過去の模写作品の紹介など、解説いたしました。

いかがだったでしょうか?

今回は、ここまでです。

最後までご覧くださり、ありがとうございました。

また次回お会いしましょう。