【顔彩で描く絵手紙シリーズ】朝顔の描き方:美しいグラデーションを描くポイントとは?

こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

今回は、「顔彩で描く絵手紙シリーズ」として
「朝顔の描き方」をお届けします。

たった1日、しかも朝咲いて昼には萎んでしまう
なんともはかないイメージの朝顔。

その美しくもはかなげな朝顔を
すがすがしい色のグラデーションで
表現しようと思います。

そのグラデーションの描き方ポイントは、
筆遣いにあります。

さて、どんな技を使うのかは、後で詳しく解説しますので、
動画をご覧になった後に
描き方ポイントをご覧くださいませ。

動画と解説を合わせて見ることで、
より理解を深めることができます。

では、まずは、いつものように、朝顔についての解説です。

朝顔の特徴やお花のしくみについて
理解を深めると、とても描きやすくなりますし、
絵に対する想いも深くなります。

また、朝顔がなぜ、朝開花し、昼前にはしぼんでしまうのか、
そこに潜むしたたかな戦略を知ると、
朝顔の魅力に一層ひかれますよ。

今回も、盛りだくさんの内容なので、
ぜひ、最後までお楽しみくださいね。

朝顔とは?

この朝顔は、うちの庭で撮影したものです。

朝顔は、
ヒルガオ科サツマイモ属の一年生つる性植物です。

原産国は、中南米と言われています。

開花時期は、6〜10月

長いツルを伸ばして柵などに絡まり、
たくさんの色とりどりのお花を咲かせてくれる朝顔。

育てやすく、成長スピードが早いことから、
小学生の夏休みの宿題になったりしますね。


また、各地で「朝顔市」が開催されるなど、
私たち日本人には、とても馴染み深い植物です。

実は、日本に、朝顔がやってきたのは奈良時代なんですね。

しかも、中国を経由して、観賞用ではなく、
薬草(下剤)として入ってきました。

当時の朝顔は、青色で小さなお花だったそうです。

今のように、多種多様な品種が生まれていったのは、
江戸時代からなんですね。

朝顔の花の構造とは?

特徴1、5枚の花びらがつながっている!(合弁花)

花びらは5枚あるように見えますが、
実は、1枚につながっています。

wineguide101によるPixabayからの画像

横から見ると、花びらが筒状でつながっているのが
わかりますね。

お花の下に見えるのは、萼で5枚あります。

特徴2、おしべとめしべの戦略


朝顔のお花の中央には、
おしべ5本、めしべ1本があります。

写真の中央の右側がめしべ、左側におしべですね。

この写真では、おしべの方が、めしべより長くなっていますが
つぼみのときは、逆で、おしべの方がめしべより短いのです。

このおしべの長さの変化が戦略の秘密なんですね。

花が開き始めると、おしべがしだいに長くなり、
開花と同時に、めしべの柱頭におしべの花粉がついて
受粉するようになっているのです。

これは、自家受粉といって、
虫が来なくても種ができる仕組みになっています。

でも、朝顔は、自家受粉だけでなく、
アリやハチなどの昆虫の力を借りて
他家受粉も行っています。

他家受粉の方が、
病気や環境の変化に強い品種になるからなんですね。

朝顔が朝咲いて、昼前にしぼむのは何故?

朝顔の開花のしくみ

朝顔の花は、朝の太陽の光に誘われて咲くわけではありません。

朝顔の咲く時間を決めているのは、日没時間なのです。

その証拠に、夜明け前の薄暗い時間にも、咲いていたりしますよね。

これは、日没時刻から8〜10時間後に開花するという
性質があるためなんですね。

なので、夏と秋では、開花する時間も変化します。

また開花する時間は、気温によっても変化します。

気温が高いと、開花が遅くなる傾向があります。

朝顔が昼前に萎む理由

朝顔の花びらは、薄いので、
暑さと乾燥で、花びらの水分が蒸発するのを防ぐために、
昼前に萎んで、中の受粉しためしべを守っているのです。

つまり、暑さが厳しければ厳しいほど、
花びらから水分がどんどん奪われてしまいます。

そうなると、
早くしぼむので、真夏だと朝の9時にはしぼんだりします。

逆に秋に咲く朝顔は、昼過ぎまで楽しむことができます。

朝顔は、朝の涼しい時間帯に咲いて、
さっさと受粉活動を終えて、
あとは、しぼんだ花の中で、種づくりをするという
賢い戦略をとっているんですね。

描き方動画

描き方動画の後に、描き方ポイントを詳しく解説しています。

動画と解説を一緒に見ることで、
詳しく理解することができます。

ぜひ、最後までご覧くださいね。

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他にも、さまざまな描き方動画を

アップしていますので、お気軽にご覧いただけます。

そして、Youtube動画の詳しい解説は、

こちらのブログで行なっています。

つまり、両方をご覧になると、

しっかりご理解いただけると思いますので、

よろしくお願いいたします。

描き方ポイント

ポイント1、鉛筆で薄く形をとる

朝顔は、見る角度によって、
きれいな円形であったり、楕円形になったり、
ラッパ状に見えたりします。

いきなり筆で形をとるのは、
一発勝負になり難しいので、
事前に、薄く鉛筆で全体のバランスを
考えながら、朝顔の中心と大まかな輪郭を
軽く描いておきます。

今回は、赤い朝顔は、少し楕円形、
青い朝顔は、きれいな円形の輪郭線を
薄く描いておきます。

円形は、真正面から、
楕円形は、斜め上から見たお花の形ですね。

鉛筆の線は、練り消しゴムで消すことができるので、
うまく描けなかったら、やり直して描きましょう。

紙への負担を減らすために、
鉛筆の線は、できるだけ薄く描きます。

ポイント2、下絵の線は、濃い黒と灰色の二通り。

通常の下絵は、墨や顔彩の黒で描くことが多いのですが、
今回は、白のグラデーションを美しく見せるために、
中央の白の放射状の模様は、
黒+胡粉の薄い灰色で描きます。

花びらの外側のヒラヒラの線は、
一度、灰色で描いた後に、黒でしっかり輪郭を取ります。

ポイント3、自然な花びらの形に見せるために

鉛筆で大きく描いた円形の中央から、
5枚の花びらを分ける線を5本、灰色で引きます。

次に、5本の線の間に、V字の印を軽く打っていきます。

鉛筆の薄い線に沿って、筆をゆらゆらゆらしながら、
花の輪郭線を描いていきます。

線をゆらゆらさせることで、
花びらの薄いヒラヒラ感を出すことができるからです。


輪郭線を描く際には、
5本の線の先端とV字を、花びらの窪んだ位置にして
全体を描いていくと、自然な形の花びらになります。

ポイント4、美しい筒抜けの描き方

花筒が白いことを「筒抜け」といいます。
(お花の中央部分、横から見ると筒の部分)。

朝顔の品種には、いろいろありますが、
私は、特に、この筒抜けのある朝顔に魅力を感じるのです。

朝顔の中央の清浄な白に吸い込まれるような
心地よさを感じるからです。

そこで、今回は、さらに、その筒抜けの白が
放射状に広がり、筒と花びらの境界があいまいな
「陽光抜け」という模様を描いてみることにしました。


ポイント4は、この陽光抜けの白を
美しいグラデーションに
する方法です。

削用筆にたっぷりの顔彩の濃いめの胡粉を含ませます。

この時、筆の水分は、ふきんなどで
軽く切っておきます。

水分が多いと、胡粉の濃度が薄くなるからです。

美しい白を強調したいのであれば、
顔彩チューブの胡粉を使った方が良いかもしれませんね。

私は、胡粉を使うことが多くて、
角皿の胡粉では、すぐ無くなってしまうので、
顔彩チューブをよく利用しています。

筆に十分な濃いめの胡粉を含ませたら、
筆先をティッシュで整えつつ、
筆先の胡粉を取ります。

次に、青色の朝顔を描く時は、
胡粉を含ませた筆先1/3 に、
顔彩の群青を濃いめにとります。


花びらの外側に筆先を向け、
一枚の花びらの端から端まで筆先だけで
群青を塗り、中央寄りに筆を下ろしたら、
横の線に合わせて、筆の腹を寝かせていきます。

放射状に伸びた白い線をくっきり残したいので、
下絵で描いた線からはみ出ないように
慎重に筆を寝かせていきます。


筆を寝かせることで、
筆の腹に含まれた胡粉だけが
現れ、美しいグラデーションになります。

赤い朝顔の場合も、同様に、
胡粉と紅で描いていきます。

ポイント5、中央のしべは、濃いめの胡粉で

実際には、白い筒抜けでありながら、
中央に若草+鶯茶録で
着彩したのは、しべを白く見せるためです。

いかがでしたか?

まとめ

JamesDeMersによるPixabayからの画像

今回は、「顔彩で描く絵手紙シリーズ」として
「朝顔の描き方」をお届けしました。

まず、朝顔の特徴や生態について解説した後、
描き方動画をご紹介し、
描き方ポイントを詳しく解説いたしました。

いかがだったでしょうか?

今回は、ここまでです。

最後までご覧くださりありがとうございました。

また次回、お会いしましょう。