こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。
さて、今回は、
「墨彩画の描き方 初級講座 白木蓮のハガキ絵①」という内容で、
白木蓮の描き方を学習していきましょう。
白木蓮は、
真っ白なお花が、凛と上を向いて咲いていて、とても優雅で美しい。
変化に富んだ花びらの形も大変魅力的で、
私の大好きなお花の一つです。
墨彩画でも、描きやすいお花ですので、
今回は、2種類のハガキ絵を準備してみました。
それでは、
今回の講座では、以下の内容で進めていきますね。
目次
白木蓮について
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2857-2.jpg)
モクレン科 モクレン属
花言葉は、「気高さ」「高潔な心」で
このお花のイメージにピッタリという気がしませんか?
原産地は中国です。
開花期は3月~4月で、紫木蓮より少し早く開花します。
白木蓮と辛夷(こぶし)の見分け方
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2855-2.jpg)
ほとんど同じ時期に、
まっ白なお花が開花する白木蓮と辛夷は、
そっくりで区別がつかない方も多いと思います。
でも、簡単に見分けることができるんですよ。
その1、花の向き
白木蓮は、常に上を向いて咲いていますが、
辛夷は、上下左右、自由に向いて咲きます。
その2 花びらの厚み
白木蓮は、分厚い花びらをしていますが、
辛夷の花びらは薄い。
その3 花びらの枚数
白木蓮は、9枚ですが、辛夷は6枚。
これで、皆さんも、もう区別がつきますね。
ちなみに、辛夷の原産国は日本なのだそうです。
白木蓮について勉強したところで、
早速、絵を描いていきましょう。
白木蓮のスケッチ
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2899-scaled.jpg)
この写真の白もくれんをスケッチしました。No1
他にも、素敵な白もくれんの写真があったので、
さらに、もう一枚スケッチしました。No2
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_2900-scaled.jpg)
どちらの白もくれんも花びらがとてもエレガントですね。
白木蓮をチャコペーパーで転写
画仙紙のハガキの上に、チャコペーパーを置き、
スケッチした紙を上に重ねます。No1
鉛筆の線上を鉛筆でしっかりなぞっていきます。
もし、チャコペーパーが無い場合は、
ハガキの上に、鉛筆で、できるだけ薄い線で、
下図を描いてもかまいません。
但し、何度も描きなおして、消しゴムで消していたら、
画仙紙は、剥げてきてきたなくなりますので、
できれば、やり直さないですむように一回で描き終えましょう。
もし、うまく描けそうなら、ハガキの上に、直接、
墨で線描きしてもかまいません。
墨を使って白木蓮の線描き
ハガキの上に転写した線上を墨で線描きします。
白木蓮の彩色下塗り
この動画は、スケッチNo2の方です。
No1もやり方は同じなので、この動画を参考にして
描いてみてください。
まず、花びらの陰になる部分に、
胡粉(ごふん)+墨(胡粉の中に、ほんの少し墨を混ぜる程度)
薄く塗っていきます。
この時、上に向かって徐々に薄くぼかしていくように塗ります。
花びらの外側中央部分には
燕脂+墨+胡粉(ごくごく薄い色で調整します)で、
下から上に向かって、
徐々に薄くなるように塗っていきます。
花びらの下についている葉は、
鶯茶緑(うぐいすちゃろく)で、
枝の部分は、栗皮茶+黄土+墨(ごくごく薄い色に調整します)
を薄くぬります。
白木蓮の彩色仕上げ
下塗りは、下から上に彩色していきましたが、
今度は、花びらの上から下に向かって、胡粉を塗っていきます。
下の方は、筆をぽんぽんと叩くようにしてぼかして
影の部分の下塗りと自然になじむように塗っていきます。
さらに、花びらの中央部分は、燕脂+胡粉を重ねて塗り、
花びらを仕上げます。
葉の部分は、鶯茶緑+緑青で上塗りして仕上げます。
枝の部分は、栗皮茶+墨で、変化をつけるように塗って仕上げます。
雅印の位置を決める
雅印を押した紙を準備して、
数か所に置いてみて、
最も良い場所を探します。
いかかですか?
雅印の位置によって、印象が随分かわりますね。
雅印は、お花が向いている方向を邪魔しないところに押します。
この絵の雅印は、以下の場所に決定です。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_1489-2-300x205.jpg)
No2の方は、こちらに押しました。
額に入れて飾る
はい。完成です。
まとめ
今回は、
「墨彩画の描き方 初級講座 白木蓮のハガキ絵①」というテーマで、
白木蓮について、下絵から彩色までの描き方を動画を交えて
解説いたしました。
割合、簡単に描けたのではないでしょうか?
今回は、鉤勒法(こうろくほう)という描法で描いてみました。
鉤勒法については、以下のページを参照してください↓
次回は、鉤勒法と没骨法(もっこつほう)の両方を使って
椿の描き方を解説していきますので、
楽しみにしていてくださいね。
今回の講座はここまでです。
最後まで、ご覧いただきありがとうございました。
次回、またお会いしましょう。