こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。
さて、今回は、
2022年の干支である「虎」の描き方について
解説したいと思います。
私は、お花の絵を描くことが大好きですが、
同時に、龍や猛禽類である鷹や鷲を描くことも好きです。
お花の絵を描くときは、その美しい姿に癒されながら、
自分の心を清めてほしくて描いているように思います。
龍や猛禽類を描くときは、その鋭い眼光に惹かれ、
強い自分になりたくて描いているように思います。
今回の「虎」も、
獲物を狙うときの鋭い眼光がテーマです。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/YAJP8248-820x1024.jpg)
どうです? かっこいいでしょう?
虎が獲物を見据えて、迷いなく静かに歩む姿は、
野生の厳しさと強さ、残酷さを秘めていながら厳かで美しい。
そこには、甘さなど微塵もないのです。
こういう目を見ると、
甘ったるい自分の中の弱さを叩きのめしてくれるような
心地よさを感じるのです。
自然療法の一つに「イメージ法」というものがあります。
自分が肯定的な気分になれるようなイメージを選んで、
繰り返しそのイメージに注意を向けるようにすると、
心を高めたり、心身を鎮める作用があると言われています。
仏教では、修行の一つに「曼荼羅」をずっと注視し続けるというものが
ありますが、それと同じようなことですね。
墨彩画を描くことは、この「イメージ法」と
同じ効果があるような気がします。
頭の中でイメージしなくても、
実際に、肯定的な気分になれる絵を
描き続けていくわけですから。
心が澱んでいるときは、滝や清流、
心を清めたいときは、お花などの植物、
心を強くしたいときは、龍や猛禽類や強い動物、
心を癒されたいときは、美しい花やかわいい動物
墨彩画には、素晴らしいメンタル効果があるんです!
さあ、それでは早速、いつものように
鉤勒法で描いていきましょう!
目次
モデルの虎
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5092-1-748x1024.jpg)
今回、モデルになってくれた虎は、
北海道にある旭山動物園で撮影した虎です。
野生の虎の迫力はありませんが、
それでも、王者の風格はありますよね。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5086.jpg)
鉤勒法で描いていくので、
まずは、写真を見ながらスケッチブックに写生を行い、
ベニア板にマスキングテープで貼り付けた
白麻紙に転写しました。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5087-758x1024.jpg)
面相筆を使って、墨で骨描きします。
背景塗り
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5088.jpg)
黄土、栗皮茶、墨を混色し、色を調整して
ハケで画面全体を塗ります。
白い毛を胡粉で下塗り
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5089-1.jpg)
白い毛の部分を薄めの胡粉で下塗りします。
茶色の毛の下塗り
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5090.jpg)
全体に塗っていきます。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5091-761x1024.jpg)
茶色の毛の下塗りを終えたら、写真を見ながら、
濃いめの茶に調整して、二度塗りをしていきます。
目の表現
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5145-1005x1024.jpg)
鋭い目になるように、3箇所に分けて塗っていきます。
① 鶯茶録に鮮光黄を少し混ぜて、塗ります。
②鶯茶録に黄土を混ぜて、塗ります。
③濃い墨で塗ります。
黒い毛の
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5141-1-738x1024.jpg)
黒い毛を墨で下塗りします。
目の周囲は、くっきり塗って、目を引き立たせます。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5142-690x1024.jpg)
白い毛の部分は、面相筆の先を尖らせて、
胡粉をつけて、細い毛を表現します。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_E5143-653x1024.jpg)
黒い毛の部分も、面相筆の先を尖らせて、
墨で細い線で毛を表現します。
仕上げ
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_0753-768x1024.jpg)
写真を見ながら、白い毛、茶色の毛、黒の毛の濃淡をつけ
細い線で毛のふわふわ感を出していきます。
最後に、面相筆に濃いめの胡粉で髭を描きます。
今回のポイント
- 虎の鋭い眼光に目がいくように
後ろ側の背中から胴体にかけての色の
彩度と明度は抑え気味にします。 - 背景の中で、虎の白い毛が美しく映えるように、
背景の色の彩度と明度も抑え、岩の表現も
曖昧にしておきます。 - 鋭い眼光になるように、目を三段階に
塗り分けます。 - 虎の毛並みを表現できるように、面相筆の毛先を
できるだけ細くして、描きます。
絵の具の濃度が薄すぎても、濃すぎても、
うまくいきません。少し練習を要します。
描き方動画
3分ほどの描き方動画を作成しました。
視聴時間、節約のために、動画は、重要な部分に限定し、
2倍速になっています。
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プロフィールのYoutubeボタンをクリックすれば、
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その他の動画もご覧いただけます。
まとめ
今回は、虎の描き方について解説いたしました。
いかがだったでしょうか?
今回は、ここまでです。
最後までお読みくださりありがとうございました。
また次回、お会いしましょう。