こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。
今回は、
一重咲きと八重咲の二種類のドクダミの花のハガキ絵を
ご紹介させていただきます。
空地や公園、道路わきなど、
場所を選ばず、どんなところでも、
群生するドクダミ。
なかなかの生命力です。
グリーンパウゼのお庭でも、
いたるところで、ドクダミに占拠され、
草引きに追われる毎日です。
ご近所の方から、
「八重咲きのドクダミって、珍しいでしょう。
とってもかわいいから植えてみない?」と一株頂き、
お庭の隅に植えたのが、運の尽き。
あっという間に、庭全体を占拠されてしまいました。
でも、開花期になると、
たくさんお花が咲くので、可愛くて、
つい、描きたくなってしまいます。
というわけで、
今年も、ドクダミのお花をハガキ絵にいたしました。
お庭を占拠している八重咲のドクダミと
プランターで育てている一重咲きのドクダミを描きました。
しかも、二種類の描き方で描きました。
両方とも、鉤勒法(こうろくほう)で描いているのですが、
一方は、たらしこみ技法を使って描いています。
目次
ドクダミの作品
たらしこみ技法で描いたドクダミ作品
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_1743-2-251x300.jpg)
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_1744-2-237x300.jpg)
たらしこみ技法というのは、ベースの色が乾かないうちに
手早く色を落として、混色する技法です。
実際の色にこだわらず、好きな色を入れるので、
抽象的に仕上げる面白さがあります。
この作品では、葉の中に花白緑を落とし、
葉脈に金色を使ってみました。
上の作品との違いがわかるでしょうか?
さて、わたしは、セラピストなので、
ドクダミの持つ薬効についても、少し解説していきましょう。
ドクダミについて
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_1735-2-scaled.jpg)
ドクダミ科ドクダミ属の多年草です。
5、6月に開花します。
花言葉は、「白い追憶」「野生」
その薬効は強く、2000年以上前から民間薬として使われてきました。
貝原益軒が十種類の薬効があるといったことから、
十薬とも呼ばれるようになりました。
四国の山奥の村に住んでいた私の祖母は、
薬草使いの名人で、
ドクダミやゲンノショウコなどの数種類の薬草を乾燥して、
大きな缶に保存していました。
昔、病院や薬局の無かった山奥では、
家族のちょっとした不調に使って、
重宝したのだと思います。
ドクダミの薬効
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_1737-2-scaled.jpg)
ドクダミには、浄血、利尿、殺菌、毛細血管強化、
緩下、止血作用があり、常用すると胃腸が丈夫になり、
高血圧、動脈硬化、脳溢血の予防に有効と言われています。
ドクダミ茶って、薬局などで売っていますよね。
こういった作用を期待しているんですね。
また、ドクダミの臭気の元となる成分には、
抗菌作用があるので、
昔から、
腫物の吸出しに、生葉を火であぶり、患部に貼ったり、
もんだ汁を患部につけたりしていました。
膿を吸出し、腫物が引く効果があるといわれているからです。
東城百合子著{薬草の自然療法」より
私は、炎症性の皮膚炎の軽症の場合は、ラベンダー精油を使い、
重症の場合は、ステロイド剤または抗菌剤入りの軟膏を使うので、
こうした民間療法は試みたことはありませんが、
アウトドアで、薬がない時など、
やってみてもよいかもしれませんね。
ドクダミのあの独特の臭気は、
乾燥すると、無くなるそうなのです。
せっかく、お庭にたくさんあるのだから、
ドクダミ茶を作ってみようかしら。
柿の葉と合わせて、
オリジナルハーブティを作ってみるのもよいかもしれませんね。
ドクダミのしたたかさに学ぶ
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_1741-2-scaled.jpg)
上の写真は、一重のドクダミをプランターで育てているものです。
2年前、ドクダミを描こうと思ったのですが、
うちにあるのは、八重咲のドクダミばかり。
一重咲きも描いてみたかったので、
近くの空き地から引っこ抜いてきて、
プランターで育てたんです。
地面に植えると、また悲惨なことになりますからね。
ドクダミは日の当たるところでも、日陰でも、
場所を選ばずに、元気に育ちます。
グリーンパウゼのお庭では、
芍薬やアジサイやつわぶきの間からでも、にょきにょき
出てきます。空気読まないんですね。
除草シートを敷いていても、地下茎を伸ばして伸ばして、
遠くの方からひょっこり出てきたりします。
まことに生命力旺盛なのです。
この強さを学びたいと思います。
バラや椿は、すぐ虫がついたり、病気になったりするので、
お手入れが大変です。
都忘れなどは、土を選ぶので、なかなか
うちでは、育ってくれません。
菖蒲やマーガレットは、いつのまにか、
消滅してしまいました。
そんな中、場所を選ばず、環境を選ばず、
どこでも元気に育つドクダミのしたたかさ、強さは大したものです。
この生命力の強さ=薬効の強さなのかもしれませんね。
私たちは、「もっと別の環境だったら、実力を発揮できたのに」とか
「もっと広いうちに住めたら、うまく片づけられるのに」とか、
不満を環境のせいにしがちですが、
このドクダミのように、どんな環境でも、
したたかに生きていける強さを持ちたいと思います。
今日は、一日、ドクダミを写生し、
お花とそんな会話をしていました。