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墨彩画 花菖蒲 24.5×27.5cm 麻紙
こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。
さて、今回は、
「花菖蒲」を描いてみました。
以前、「墨彩画の描き方 初級講座」で、
鉤勒法での「花菖蒲」のハガキ絵の描き方について、
解説いたしましたね。
今回も、鉤勒法(こうろくほう)で描いているのですが、
ポイントは、花の色です。
花菖蒲の華麗な花を、浮き立たせたかったので、
背景を暗くし、お花の色を目立たせる工夫をしました。
東村山の北山公園で撮影した花菖蒲を参考にしましたが、
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/06/IMG_5880-2-scaled.jpg)
描いているうちに、どんどんお花の色が変わってきて、
実物とは大きくかけ離れてしまいました。
写真では、こんなにくっきりと美しく見えるのに、
墨彩画にすると、何故だか、お花が葉っぱに埋もれてしまうのです。
なので、何度も何度も明るい色を塗り重ねていきました。
また、右下のお花には、水彩画で使う
ウルトラマリンライトとコバルトブルーの
絵具を使ってみました。
墨彩画で、水彩絵の具を顔彩と混色して使ったのは、初めてですが、
なんとかうまくいきました。
水彩絵の具を使った場合、
裏打ちはできません。
つまり、掛け軸などに仕立てることはできないのです。
この絵の場合、裏打ちの必要がないほど、
厚みのある麻紙を使用していますし、
額で飾りたかったので、
水彩絵の具を使うことが可能だったのです。
以前、勉強した狩野芳崖が
フェノロサのアドバイスで、
フランスから輸入した絵具を使用したという話を
私も実践してみたかったのです。
では、今回のテーマである
「花菖蒲とあやめとカキツバタの見分け方」について
解説いたしますね。
3種類のお花は、とてもよく似ていて、
なかなか区別がつきませんよね。
ところが、実は、
簡単な見分け方があるんです。
目次
花菖蒲、あやめ、かきつばたの見分け方 ① 花びら
花びらの付け根を見ると、見分け方がわかります。
花菖蒲には、黄色の筋がはいっています。
あやめには、網目状の模様が入っています。
カキツバタには、白い筋がはいっています。
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/06/IMG_1959-300x199.jpg)
ねえ? 簡単に見分けられるでしょう?
花菖蒲、あやめ、かきつばたの見分け方② 育つ場所
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/06/IMG_5810-2-1-scaled.jpg)
あやめは、陸地で乾燥したところに育ちます。
カキツバタは、水の中で育ちます。
花菖蒲は、その中間で、半乾湿地で育ちます。
なんとなく、どれも水辺で育つ印象ですが、
実は、あやめだけは、乾燥した陸地に育つんですね。
花菖蒲、あやめ、かきつばたの見分け方③ 開花時期
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/06/IMG_5808-2-scaled.jpg)
この写真の花は、花びらの付け根に、黄色い筋があるから花菖蒲ですね。
花菖蒲は、ユリ目アヤメ科アヤメ属で、
開花時期は6月上旬~下旬
花は大輪で、背丈は60~100cmくらいです。
あやめも、ユリ目アヤメ科アヤメ属で、
開花時期は5月上旬~中旬。
花は小さめで、背丈も30~50cmくらいでこぶりです。
カキツバタは、キジカクシ目アヤメ科アヤメ属
開花時期は、5月中旬~下旬。
花は中輪で、背丈は30~90cmで、
花菖蒲とアヤメの中間くらいですね。
これで、3種類のお花は、はっきり見分けられるようになりましたね。
では、ついでに、
菖蒲と花菖蒲の違いについても、解説しましょう。
菖蒲と花菖蒲の違い
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/06/IMG_5972-scaled.jpg)
実は、菖蒲と花菖蒲は、全く異なる植物なんです。
花菖蒲は、アヤメ科であるのに対し、
菖蒲は、サトイモ科になります。
菖蒲は、男子の健康と成長を願う端午の節句で、
厄除けのために、菖蒲湯として使われていますよね。
この菖蒲の根には、特有の芳香があり、
皮膚の真菌に効果があるといわれているそうです。
また、民間薬では、菖蒲の根や葉を刻んで、
布袋に入れて、適量の水で煮沸し
そのまま薬湯料として使用すると、神経痛、リウマチ、不眠症に
効果があるといわれています。
(以上、日本薬学会より)
まとめ
![](https://keisou11.com/wp-content/uploads/2021/06/IMG_5819-scaled.jpg)
さて、今回は、
墨彩画作品 花菖蒲の描き方で工夫した点や、
花菖蒲、あやめ、カキツバタの見分け方、
菖蒲と花菖蒲の違いなどをお伝えいたしました。
いかがでしたか?
今回は、ここまでです。
次回、またお会いしましょう。