[墨彩画作品集 蓮の花2点] 試行錯誤する桂颯のひとりごと。

蓮の花1

 

墨彩画  蓮の花  24.5×27.5cm

 

こんにちは。

墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

 

今回は、

墨彩画「蓮の花」を2点をご紹介します。

蓮の花は、これまで水墨画と墨彩画の没骨法で描いていますが、

今回は、鉤勒法(こうろくほう)で描いてみました。

 

この蓮の花は、グリーンパウゼのお庭で、

大きな火鉢の中で、メダカと一緒に育てている

「手乗り蓮」という名の小さな品種の蓮の花です。

 

一般的な蓮の花とは、少し花の形が異なりますね。

花びらがたくさんあるのが、特徴でしょうか?

余談ですが、一緒にメダカを飼っているのは、

蓮の花は、水中で育つので、メダカを入れておかないと、

火鉢の中で、蚊が大量発生するのです。

食欲旺盛なメダカのおかげで、

これまで、蚊は一匹も発生しておりません。

 

さて、蓮の花は、私がずっと描いていきたいモチーフの一つです。

蓮は、泥の中にあっても、けがれることなく、すっくと立ちあがり、

美しく大輪の花を咲かせることから、

仏教では、極楽浄土に咲く花とされています。

いろんな仏像が、よく蓮華座の上に胡坐をかいて座っておられますものね、

この蓮華は、煩悩に冒されず、

迷いの中から悟りをひらくことに例えられているのだそうです。

 

さてさて、煩悩だらけの私は、

どうやったら、美しい蓮の花が描けるのか、

今回も試行錯誤をしました。

 

製作途中の絵です。

蓮の花の白さを際立たせたくて、

塗り終えた花の上から、もう一度、胡粉を薄く全体に塗りました。

何故、花の白さを際立たせたいかというと、

私にとって、蓮の花は、心の浄化を表す花だからです。

だから、清浄な淡いピンクがかった白でなくてはならない。

それが、私の最も表現したい内容だからです。

でも、いくらお花に胡粉を重ねても、

葉の色や背景の色によって大きく印象が変わります。

なんとなく、全体にくすんでみえる。

うーーん。葉の色が暗すぎるのかな。

葉の色を塗りなおすこと、数回。

葉の色は、次第に青みがかっていきました。

薄いピンクの花の色を最も際立たせる葉は、

紺色の葉っぱではないだろうか?

で、結局、冒頭の作品のような色になりました。

塗りなおしを何度もしたせいで、厚塗りになってしまった。

今度は、最初から、青みの強い緑で描いてみよう。

とにかくたくさん描いて、試行錯誤して、自分の色を探そう!

次は、2点目の作品です。

墨彩画 蓮の花No2 24.5×27.5cm

最初は、お花とつぼみだけを描いていたのですが、

なんとなく物足りなくて、葦の葉を加えました。

そして、葉っぱの色をどんどん青みがかった色に変えていきました。

 

次は、葉の色をもう少し明るくし、背景を暗めにして、

もっとお花を際立たせるように描いてみよう。

理想の絵を目指して、一歩一歩。

たゆまず、歩んでいこう!!