色紙サイズ 月と葡萄 水墨画 2020年製作
かつて、紀野一義先生は、法話の中で、「夫婦で、いつも永遠につながる話をしていれば、たとえ一人になっても、淋しさを感じない」とおっしゃっていたが、本当にその通りだと思った。
友人が亡くなって2年。
今でも、ご主人は、友人の温かさに包まれているという。
二人の会話は、今も変わらず続いているのだ。
ご主人は、淋しいけれど淋しくない美しい世界におられる気がした。
月の光を受けて、静かに輝く葡萄。
月は友人、葡萄はご主人。二人は、楽しそうに夜明けまで語りあっている。
愛というのは、たとえ体が滅びても、ずっと心の中に残っていくものだと確信した。
愛のこもった言葉を、惜しみなく語れる人でありたい。
将来、私が死んでも、残された人々が、ずっと明るく生きていけるように。