【顔彩で描く絵手紙シリーズ】紅梅の描き方:梅の木に梅の花咲く不思議とは?

こんにちは。
墨彩画家でセラピストの桂颯(けいそう)です。

今回は、
「顔彩で描く絵手紙シリーズ」として
「紅梅の描き方」をお届けします。

以前、ご紹介した絵手紙講座、
「梅とメジロの描き方」では、
梅を没骨法(もっこつほう)で描きましたが、
今回の紅梅は、鉤勒法(こうろくほう)で描きます。

描き方で印象がかなり異なりますね。

鉤勒法で描くと
写実に近い印象になりますね。

没骨法と鉤勒法の違いについて
ご興味のある方は、
以下の講座をご覧ください。

鉤勒法と没骨法の二つの描法

この鉤勒法の紅梅の描き方は、
墨彩画の初級レベルとなります。

文字を入れずに額に入れて
お部屋に飾ることもできますので、
ぜひ、今回もお楽しみください。

まず、描き方動画をお届けします。

この動画は、かなり丁寧にわかりやすく作成していますので、
これをご覧になれば、ほぼご理解いただけると思います。

動画の後には、もう一つのテーマ
「梅の木に梅の花咲く不思議」について
解説しようと思います。

目次

描き方動画

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Youtubeの「桂颯」「さわやか墨彩画教室」では、

他にも、さまざまな描き方動画を

アップしていますので、お気軽にご覧いただけます。

そして、Youtube動画の詳しい解説は、

こちらのブログで行なっています。

つまり、両方をご覧になると、

しっかりご理解いただけると思いますので、

よろしくお願いいたします。

「梅の木に梅の花咲く不思議」とは

動画でもご紹介しましたが、
この文章は、以下の北原白秋の詩をもとにして
書いたものです。

バラノ木二 バラの花サク。
ナニゴトノ不思議ナケレド。

バラノ花
ナニゴトノ不思議ナケレド。

照リ極マレバ 木ヨリコボルル。

光コボルル。

バラの木にバラの花が咲いている。
当たり前のことかもしれないが、
なんと不思議なことだろう。
当たり前にバラの花が咲き、
命いっぱい咲いた後、こぼれるように落ちていく。
光輝く命のなんと美しいことだろう。

北原白秋が意図した本当の想いはわかりませんが、
私は、このように解釈しました。

この素晴らしい詩を一部お借りして、
絵手紙に「梅の木に梅の花咲く不思議」という
文章を書きました。


梅の木に梅の花が咲いている。
当たり前のことではあるけれど、なんと不思議なことだろう。
その命の輝きのなんと美しいことだろう。

と、私は想いを込めました。

私たちは、自然の姿を当たり前のこととして
何の疑問も持たずに受け止めています。

春になれば次々に花が咲き、初夏には若葉が育ち、
夏には青葉が生い茂り、秋には色鮮やかな紅葉を見せ、
冬には落ち葉となって散っていく。

日本では、当たり前の四季の移ろいですが、
一旦、心を開いて眺めてみると、
全く違った世界が見えてきます。


自然は、不思議でいっぱいなのではないでしょうか?

なぜ、春になると、
お花が順々に開花していくのでしょう。

最初に、蝋梅が咲き、菜の花が咲き、
梅の花が咲き、沈丁花が咲き、桃の花が咲いていく。

植物たちは、どうやって自分たちの開花時期を知り、
いっせいに、咲くのでしょう?

例えば、春先に菜の花が群生して咲くのは、
最初に活動を始めるアブを呼び寄せるためだと
ある植物学者は言っています。

アブはハチのように、花の種類を識別できないので、
いろんな花を飛び回ってしまう。

そこで、目立つ黄色い花を群生して咲かせることで、
アブにアピールして、同じ種類の花を飛んでもらい
受精できるようにしているのだと。

しかし、動物のように、大脳が発達していない植物に
どうして、そんな知恵が備わっているのでしょう?

そもそも、動物や植物の進化は、
誰も意図していないのに、
なぜ、どうやって行われていったのでしょう?

アサギマダラという、あの美しい蝶々は、
なぜ、何千キロも海を渡って旅をするのでしょう?

考えてみたら、この世は不思議だらけです。

科学が進歩し、少しづつ謎が解き明かされているとしても、
それは、ほんの一部に過ぎません。

自然には、否、宇宙には、
大いなる計らいがあるような気がします。

草食動物が肉食動物から身を守るために
保護色を纏ったり、俊足や大きな角を持つなどして、
さまざまな防御策を身につけるよう進化していきました。

弱い動物が自分を強く見せるために、強い動物に擬態することもあります。

少ない食べ物を取り合わないですむように、
陸から海へ、海から陸へと進化していった動物もいます。

こうした進化は、どうして行われていくのでしょう?

いったい、どこに向かっているのでしょう?

人には 到底理解できないことなのかもしれません。

わからないけど、厳然として、そこにあるのです。

私は、梅の木に梅の花が咲く不思議を
「自然はすごいなあ」と
こころからの畏敬の念を持ってながめ、
その美しさにただただ見惚れて、
絵を描いていきたいと思うのです。

まとめ

今回は、
「顔彩で描く絵手紙シリーズ」として
鉤勒法による紅梅の描き方を
動画でご紹介しました。

また絵手紙に添えた文章
「梅の木に梅の花咲く不思議」について
北原白秋の詩を絡めて
解説いたしました。

いかがだったでしょうか?

今回は、ここまでです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

また次回お会いしましょう。